IntelのCPUが持つビデオ処理の高速化機能「QSV」ですが、プライマリのディスプレイ出力がオンボードGPU経由の出力じゃなくても、TMPGEnc Video Mastering Works 5ではそのまま利用可能なんですね……。
Mastering WorksとQSV
下記の過去のエントリで、QSVは基本的にはオンボードのビデオ出力を利用していなければ有効にならない、と書いていました。
ですが、実際のところ、TMPGEnc Video Mastering Works 5や、CyberlinkのMedia Espressoなどを使うと、GeForceなどのビデオカードを挿してそちらの出力を主に利用していても、エンコード処理でQSV(TMPGEncの場合は、Intel Media SDK)を利用可能なようです。
まだいろいろ試した訳ではありませんが、現状、以下の構成と設定でエンコード時間を劇的に短縮することに成功しています(1時間半程度→10分)。
- CPU: Intel Core i7 4770
- OS: Windows 7 Professional 64bit
- Motherboard: ASRock Fatal1ty H87 Performance
- Motherboard Setting: IGPU Multi-Monitor = Enabled
- Display1: GeForce 9800GTX+に接続(プライマリー)
- Display2: マザーボードに接続(セカンダリー)
いやぁ……フィルターとかなしでインターレース解除だけとはいえ、10分ですよ10分。Media Espressoが増設ビデオカード出力でもQSV利用可能なのは知っていましたが、Video Mastering Worksも対応していたとは。もっと早く購入すれば良かった(時間と電気代の節約になる)。
しかし1つ(だけど最大の)問題が
画質です。
QSV、Intel Media SDKをエンコーダーに使った場合、1パスの出力しかできません。また、細かい画質設定も今ひとつ。結局、ビットレートを上げてファイルサイズを大きくするしかないようで。その点、x264とかできめ細かく時間をかけてエンコードした方が画質は綺麗なんですね*1。
しかし、今の時点で動画をエンコードする理由が
- テレビを見ている時間が取りづらい
- あとで借りるのはめんどくさい
- 買うのは費用面で無理
- でも集めて残したい
というものである以上、「綺麗に」という条件は優先事項ではないはず。そこのところはトレードオフで落とす必要があるのかもしれません。目的を明確にして、まずは自分が求めるモノをきっちり押さえるようにします。
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