デジタルデータをどの程度の品質でどこまで保管するか、これって結構難しい問題です。
かれこれ30年以上前のものも含め、ネガのスキャンをちまちまと行っている訳ですが、一番悩むのが「画質」と「サイズ」のバランス。もちろん、最高画質をそのまま記録出来る形式で保存しておけば、オリジナルデータとしてはこれ以上のものは無いわけですが、それにはそれなりの保存用の容器が必要です。ここ十数年で、230MBのMOからBDまで、様々なメディアが保存用として登場してきましたが、残念ながら、容器のサイズが大きくなればなるほど、入れるデータ1件のサイズもふくれるというのが実情。容器が100倍になっても、データが100倍入るかというとそうではないんですよね。
となると、どこかで折り合いを付ける必要がある。
今年に入ってから、vuescanというソフトウェアを知り、購入してからかなり快速にネガフィルムのスキャンを進めてきているのですが、現在は以下のポリシーでデータを作っています。
- DimageScan Dual IVで、3200dpiのスキャンを行う。マルチサンプルスキャニングは8回(16回だと時間がかかりすぎる)。
- vuescan上での調整は、フィルムベースによる色補正やネガの種類による補正を行う程度にする。出力解像度は300dpi。
- 画像は、TIFFファイルとして出力。
- Photoshop Elementsで色補正等を行い、修復可能な傷のレタッチまでを行う。
- レタッチに時間がかかる場合は、無圧縮のTIFFとして保存し直す。
- 修復完了したならば、最高画質のJPEGファイルとして保存。TIFFファイルは消してしまう。
- ネガはコクヨのネガファイルに保存し、見出しに通番や内容を記載。
- GeoSetterでジオタグを埋め込む。
- DVD-RAMに保存する。
- 常時閲覧用にHDDにも保存しておく。
これで、だいたい1枚あたり10メガバイトのJPEGファイルができあがり、フィルム1本分で、300メガバイト〜400メガバイトのデータになります。L判で印刷するにも十分な画質です。
問題は、DVD-RAM(殻付)の規格としての寿命がそろそろ終わっているので、どこかで別のメディアに引っ越しすべきかと。今のところ、来年から再来年あたりにテレビ用のBDレコーダと合わせてPCにもBDドライブを導入して、主記録メディアをBDにしようかと企んでます。