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Youtubeへのゲーム動画投稿に対する「著作権申し立て」と異議申し立て

Youtubeに投稿しているゲーム「原神」の動画について、ゲーム音楽の作曲者でもなんでもない方による「著作権の申し立て」を受けました。これにより、この動画の広告収入が得られなくなる(恐らく申立人の方にはいる)ということになるようです。

著作権申し立てを受けた動画

申し立ての詳細

動画は「原神」の日本風エリア「稲妻」でのイベントシーンのもの。1分8秒の短い動画で、その中で稲妻地域固有のBGMが流れ、キャラクターが会話を交わすというものです。著作権の申し立ては、BGM「いずれは散り逝く(Time to Say Farewell)」に対して行われました。申し立てでは、曲名「白鹭归庭(中国語で归は「帰」。敢えて訳すなら「白鷺の帰る庭」とでも言うのでしょうか)」。申立人は「Tencent Music Entertainment Group」、演奏者もしくは楽曲の所有者は「XuJiali-MiX」と書かれていますね。

申立人の情報と動画中の該当する部分を示す画面

このXuJiali-MiXという名前でネット検索してみると、いくつかの曲が中国をはじめとした音楽配信サービスでみつかるのですが、いずれも原神などのゲーム音楽を自分で打ち込み演奏したかなにかの曲ばかり。また、申し立てにある曲名「白鹭归庭」で検索すると、「墨凡悦」という名前も演奏者として挙がってくるのですが、これが「XuJiali-MiX」と同一かどうかは分かりませんでした。

いずれにしても、もともとの楽曲「いずれは散り逝く(Time to Say Farewell)」はゲーム原神のBGMを手掛けた陈致逸(Yu-Peng Chen)氏によるもので、申し立てをしてきた方「XuJiali-MiX」は楽曲の権利者でもなんでもなく、ただのカバー楽曲演奏者でしかないとおもいます。もちろん、カバーであってもその方が演奏した演奏音をそのまま私が動画に流用したのであれば問題ですが、あくまで「ゲーム中にゲームが流した音楽」ですので、この申し立ては不当です。

異議申し立てをやってみる

Youtubeでは、こうした場合該当する音楽部分をミュートして動画を残すか、動画を消すか、動画による収益を申立人(XuJiali-MiX)に引き渡すことで動画をそのままにするかのいずれかを求めてくるのですが、もう1つの選択肢として「異議申し立てをする」というものが選べます。

以前も原神の動画に対して同じようなことがあり、その時は該当部分をミュートすることで対応したのですが今回はちょっと頑張って異議申し立てをやってみることにしました。本来、異議申し立てはその楽曲の所有者(著作権者)がするものなのですが、所有者でなくても「所有者から許諾をうけている」ということが提示できれば申し立てられるようです。問題となったゲーム「原神」の開発・運営元である「miHoYo(ミホヨ)」社と、運営組織「HoYoverse(ホヨバース)」では、利用規約の中でゲームのプレイ録画などを使ってYoutubeでの収益化を行うことをプレイヤーに許可すると記載しているので、これを使い、以下のような文面で異議申し立てを行ってみました。

ゲーム「原神」の開発・運営元であるmiHoYo およびHoyoverseは、ゲームを利用した動画およびYoutubeでの収益化を許可するとしています(本文末に引用記載あり)。問題視されている曲はゲーム内のBGMを、ゲームプレイ中に録画録音したものであり、XuJiali-MiX様による演奏や楽曲を利用したものではありません。従って、このケースにおいて動画の内容に問題は無いと考えます。


参考情報:
https://www.hoyolab.com/article/143107


「3. miHoYoが配布した原神のゲーム内映像で動画を作成し動画サイトに投稿することは可能でしょうか?
動画投稿・配信に関しては、次のガイドラインを制定しました。

1)以下に明記されている場合を除き、原神のゲーム内映像の使用は、非商用目的に限るものとします。
2)当社が指定する利益の方法、また、コンテンツが本ガイドラインの関連仕様をすべて満たしている場合に限り、原神のゲーム内映像を使用して、動画の作成、動画のアップロード、ストリーミングサイトでのライブ配信を行い、利益を得ることができます。

現在、当社が指定している収益方法は、「YouTubeやTwitchなどの動画像共有サイトでのパートナープログラム」に限られており、それ以外の収益方法は認められておりません。」

申し立て申請作業の過程で、Youtube上で「不当な異議申し立ての場合、アカウント停止などの措置があり得るが理解しているか?」という脅し文句みたいな選択肢がありますが、とりあえず、今回の私の行為に関して筋は通っているとおもうので「はい」で先に進めました。

異議申し立て後の状況

異議申し立ては審査を経て30日後に結果がでるようですが、それまでの間、動画の広告収入はエスクローサービスという収益回収代理者が回収し、審査の結果が出た後に、申立人か、私のどちらかに支払われるようです。

異議申し立てから20日経過、審査期間残り10日の様子

動画自体は、期間限定のゲーム内イベントに関する数十本の1つで、恐らく再生数も100には到達しないようなもの。収益もあっても数円というレベルなので別に痛くも痒くもないのですが、この「Youtubeの著作権監視システムを悪用して他人の収益をかすめ取る」やり口がきにいらないので抵抗してみることにしました。結果が出たらこちらに追記します……が多分だめだろうな。なんとなくそんな気がします。

だめだったら、おとなしく受け入れようと思います(同様の問題は世界中で起きており、個人がどうこうできる話ではなさそうなので)。

他の事例

今回の件については他の動画投稿者もおなじような目に遭っているようで。miHoYo社の公式プレイヤーコミュニティサイト「HoYoLAB」でも話題に取り上げている方がいらっしゃいました。

Music Theft(音楽泥棒)
https://www.hoyolab.com/article/39801380

結果(7月17日に返答)

Youtube経由でメールが7月17日に届きました。内容は「異議申し立てを相手が認めなかった or 申し立てないようが不足だった(無効だった)」とのこと。控えめに言って、最低ですねほんと。

Tencent Music Entertainment Groupからの返答