2020年10月ぐらいから原神のプレイ動画を掲載し始め、今は原神とゼンレスゾーンゼロをメインにしているYoutubeの私のチャンネルですが、本日、登録者数3,211人、動画総数1万本到達します。いやぁ……ちまちまとよくやりました。
基本方針など
当時から既に原神などの解説動画は大手Youtuberさんによって沢山作成されていたので、同じことをやってもどうにもならないと考え、下記の方針でひたすら動画を作り、簡単な説明文を添えて公開する作業を4年半近く続けました。
- 極力シンプルなものを最小単位で出す
- 自分の負担を減らすために音声解説などは無し(結果、言語の壁が少ないので海外視聴者が7割という状況に)
- テイワットマップより先に運営されていた海外の原神マップサイトコメント欄に動画リンクを貼り、視聴を稼ぐ
結果、2022年末に登録者1,000人を超えたのでYoutubeを収益化(広告収入を得られるようにする)。また、2023年初頭にはmiHoYoさんからクリエイターやりませんか?という連絡を頂き、HoYoCreatorの登録を実施……という流れで今に至ってます。途中、2024年正月あたりに某CM動画をアップロードしてしまい、「広告動画で広告収入を得ることはできません」という理由でYoutubeの収益化を4ヶ月ほど停止させられるといった事件などもありましたが、なんだかんだで1年ちょいでパソコンが買えるぐらいの収入は入るようになりました(といってもその程度なんですが)。
また、広告が停止されている間、気分転換兼ねて別チャンネルで別の(原神とよく似た)某ゲームのコンテンツも作り始め、そちらもちょうど今1年目ぐらいで、登録者数800。あと200人で収益化……を目論んでます。
作業環境やフロー
似たような事をやろうという奇特な方がいらっしゃったらアレなので、作業環境や流れなどを紹介しましょうか。基本的に一人で作業しています。PCも1台です(ミドルタワー型のデスクトップPC)。
作業フロー
作業は基本的に下記の流れでやってます。
- OBSを使って20Mbps、MKV形式でゲームを録画します。
- ファイル名に「ゲーム名」「ギミックや概要」「タイトルや場所」をその場ですぐに入れます(これをあとからやると……地獄が待ってます。実際に一時期、後回しでやりましたが、500本ぐらいファイルが溜まって大変なことになりました)。
- 一区切り付いたところで、TMPGEnc MPEG Smart Render 6で無劣化カット編集を行います(再エンコードによる劣化無しでMKVやMP4形式のまま編集できます)。
- 区切りの良いところでYoutubeに投稿します。このとき、ゲームやジャンルごとに再生リストを分けます(これをやらないと、あとから動画の数や管理が大変になります)。また、ここで同時にサムネイル画像を作ります。
- アップロードした動画ファイルは、アップロード済みフォルダーに移動します。
- アップロード済みフォルダーの内容は50~100本ぐらいごとに、改めて7.5MBpsで再エンコード。ファイルサイズを1/3ぐらいに落とします。この再エンコードファイルは、ニコニコ動画投稿と、アップロード済み動画ファイルのBD-R退避で使います(BD-+ Rに退避した動画は基本、PCからは消す)。
- 7.5MBpsでの再エンコードファイルが100GBほど溜まったら、BD-R XL(100GB入るブルーレイディスク)にデータを移動し、PCからは削除します。
OBSによる動画保存の形式をMKVにしているのは、録画終了時のMP4変換処理を走らせないためです。後述の編集ツールはMKVでもそのまま編集可能なため、敢えてMP4にせずにMKVにしています。また、録画画質が20MBpsなのは、当初録画に使っていたGeForce Experienceの録画設定がそのあたりの品質だったので、そこに合わせています。
動画編集ツール
動画の編集には、ペガシス社の有料ツール2本を使ってます。
1つは「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 6」。これは動画データを劣化無しで切り貼りするカット編集や、フェイドイン・アウトといった簡単なエフェクト、字幕の挿入が可能なツールです。こちらは今は7,400円ほどで買えます( https://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/shopping/tmsr6_d.html )。主な作業はこのツールを使いますが、私の動画は元ネタが20Mbpsとそこそこ高画質で録画しているので、そのままの画質だと、だいたい30分の動画で4~5GBになります。このサイズの動画を自宅保存するのは結構大変なので、後述のツールでファイルサイズを落としています。

というわけでもう1本のツールが、同じくペガシス社の「TMPGEnc Video Mastering Works 7」。こちらは既に次バージョンの「8」が出ていて、購入する場合13,420円でダウンロード販売されています( https://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/shopping/tvmw8_d.html )。こちらはいわゆる動画編集ツール。いろんな画像形式での出力や画面を分割しての複数動画の統合、タイムラインでのマルチトラック編集などいろんなことが出来ますが、私は主に「最終保存用の再エンコードファイル作成」にしか使ってません。
私がこれらのツールを選択した理由は「使い慣れていたから」だけです。20年程前から、子供の動画編集や、それをDVDなどにして実家とシェアしたりするのにペガシス社の編集ツールを使っていました。そのため操作に慣れていること。また、個人で買える価格帯(2万円いかない)というのが選定の理由です。
サムネイル作成ツール
サムネイルの作成には、Adobe社のPhotoshop Elements 2021(パッケージ版)を使っています。こちら、いわゆる「フォトショップ」の簡易版で、値段は15,000円ほど。今は「3年サブスク(2万円ほど)」しかなくなっていて……当分は今のバージョンを使おうと思ってます(高いわ!!)。
こちらも、使っている理由は「30年ほど前のデジカメに無料で付いてきたAdobeの画像編集ツールをアップグレードし続けたらこうなった」というもの(笑)。
まぁ、今使っているバージョンになって自動選択機能とかも優秀になってきているし、レイヤーを使った画像処理とかもできるので、基本的に原神やゼンゼロなどの動画種類ごとにテンプレートとなるファイルを作り、動画の内容に応じてテンプレートを使い分けて「速攻でサムネイルが作れる」状況にしています。


サムネイルは、懲りすぎると作るのが面倒になるので、基本的に以下の方針で作ってます。
- 対象の動画の1シーンをベースにする。
- ギミックや任務のタイプごとにフォントの色やサイズを決めておき、同種のものは同スタイルで統一する。
- 原則、英名併記とするがあくまで日本語を主体とする(英名は若干飾りの位置づけ)。
サムネ画像は、基本的にYoutubeなどに貼り終えたら捨ててます。保管はしません(管理が煩雑になる上、上記の方針であれば最悪、動画さえ取っておけばあとからでも再作成は容易であるため)。
動画公開支援資料「紙のマップ」
あと、動画作成で外せないのが「紙に印刷したゲームのマップ」ですね。これが一番重要でした。

私のゲーム・動画編集環境であるPCは、液晶ディスプレイを2つ接続したいわゆる「デュアルディスプレイ」構成で、常時画面左側にはマップや攻略情報、Youtubeの編集画面などを表示させ、右側でゲームを表示させています。で、ゲームを録画すると、その場でファイル名に地名などを記入し……という時点で「地名」や「ギミック名」と、さらにそれぞれの英語名が分からないと調べるのが大変なんです。で、事前に地図を印刷し、そこに手書きで情報を書き加えてクリップで束ね、常時パソコンの近くに置いておくようにしています。これでYoutubeの動画タイトルや説明文中の英文表記なども迷うことが少なくなりますし、なにより、正確なギミック名や一貫性のある命名でファイルや動画タイトルを付けることで、あとから動画を探したり、また、Google検索でヒットしてもらえる可能性も上がります。
さらにはいつからかギミックを記載するのに小さなイラストを併記するようになりました。稲妻あたりでギミックが増えてきて、名称だけでは何がなんだかわからなくなったからです。ま、こういう資料類がじわじわ増えるのも何となく楽しいですし、単調になりがちな作業に色を添える要素として、手間ですが欠かさないようにしています。
まとめ
というわけで、ひたすら4年ほど動画を作って公開し続けてきた中でできあがった「フレームワーク」の紹介でした。結局、長く続けるには何かしら「定型化され、習慣化された仕掛け」が不可欠、というか有った方が負担が減り、継続しやすくなります。
また、ここまでの文章で何度か出てきている箇条書き部分、「自分がなぜそうしているのか?」という理由付け。これは凄く大事です。自分自身で作業内容がブレたりしないようにするには、なぜ自分がそれを選択したのか、なぜこうやっているのか?をきちんと自分で理解しておくことは作業の基盤を固める上で凄く役に立ちます。
こうした考え方も含め、クリエイター的な作業を始めてみよう、と思っている方や、既にやっている方に、何かしら参考になるものがあれば幸いです。