テレビのリモコンが効かなくなってきたので、分解清掃することにしました。
状況
リビングにある2012年購入のPanasonic製液晶テレビ、VIERA TH-L37C5のリモコンがあまり反応しなくなってきました。電池は単三のエネループ2個を利用していて、電池の電圧は問題ありません。ってことはアレです。汚れ。ちなみにテレビ購入時のブログはこちら。確かに2012年ですね(本来のブログ=Webログ=Web日記の役目を果たしてるw)。劣化も考えられるのでそろそろ買い換えてもいいのですが、掃除で済むなら安いものですから。やってみましょう。
電池の電圧チェックは下記の製品がオススメです。電池を挟むだけで電圧がデジタル表示されます(ボタン電池や角形の電池にも対応)。
実は過去に2回ほど同じことは起きていて、2回とも分解清掃しているので。今回はその様子をちょっと紹介します。全然役に立たないと思いますが。
分解
先に言っておきますが…………多分、初めてやる方は「壊します」。先に言っておきます。
VIERA TH-L37C5に附属していた銀色のリモコンは、裏面4箇所と、裏面の電池ボックス蓋を外したところに2箇所、合計6箇所で小さいネジ止めがされています。ネジはおそらく、どこのご家庭にも1セットはあるであろうホーザンの差替ドライバーの一番細いヤツがジャストフィットしますのでお勧めです。3本セットでよく売られているので、一式買っておくとおそらく一般家庭の組み立て分解作業は一通りこなせるのではないでしょうか。先端が磁石とか洒落た機能はついていませんが、安価です。我が家のも、多分20年選手だと思います(下記のものの旧型を使ってます)。
ホーザン(HOZAN) 差替ドライバー 万能差替ドライバー プラス、マイナスの差替 +No、00 -2.5×0.4mm D-52
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裏面のネジを全て外して、銀色と背面の黒色の部分を表裏で分離させるのですが、おそらくネジを外してもびくともしていないことに気づかれるかと思います。そう、爪でガッチリ嵌合されているのです。プラスチック製の爪は、銀色の方を受け側、黒色の方が爪で、左右4箇所、合計8箇所にあり、かなりカッチリと嵌合されているので、ちょっと指で押した程度ではびくともしません。下記の写真は左側の下2つの爪の様子です。赤丸部分が爪の「あった場所」。既に我が家のリモコンは過去2回の清掃作業時に左側の爪を3つ折ってしまっており、右側の4つと左の1つ、そして裏面のネジ6個で固定されて利用されていました。
しかし恐れないでください。結果から言うと「中古品をどこかで売るつもりがないならば、別に爪が折れててもリモコンは使える」です。ただ、初回の取り外しは苦労するとおもうので、下図の赤丸部分、出来れば一番下にマイナスドライバーを突っ込んで嵌合部を押して浮かせながら、浮いた隙間に折れないような棒などを突っ込んで閉じないようにしつつ順に開いていくと上手くいくかもしれません。
私は上手くいかず、バキっと銀色側の受け部分を折ってしまいました。それから、作業過程で隙間にマイナスドライバーを突っ込むなどする都合上、どうしても隙間と側面に傷が付きます。もしかしたらメーカーには傷を付けずに開く工具などがあるのかもしれませんが、一般家庭にそんな「頑丈で薄い金属のヘラ」みたいなものとか無いので、諦めましょう。
一度受け側のパーツを折ってしまうと、2回目以降は指の爪が長くて頑丈な人ならば親指の爪をねじ込んで開いていくなんて力業も可能です。そのあたりは各自の責任でお願いします。あと、割れたプラスチックなどが飛ぶ可能性もあるので、可能なら眼鏡などをして作業された方が良いと思います。
清掃
カバーを開くと、電池ボックスと基板のある底部(下図上段)と、ボタンと銀色の外装のある部分(下図下段)に分割されます。
写真を見てもらうと判るかと思いますが、ボタンの裏側にあたる黒い部分がキラキラ光っていますね。これが接触不良の元、おそらく「人間の指の脂や食べ物などの汚れ」です。あとで紹介するブログの方曰く、このてのボタンに利用されているシリコーン樹脂は親油性が高く、表側の脂が裏面に抜けてしまうらしいです。いや、そんなことないだろう?なんだこの脂のような汚れは?と以前から思っていたのですが……実際に脂分がたまっているのを見ると納得です。
汚れは他にも、ボタン表面側、表カバーの隙間から入った埃&脂などもあり、表裏とも凹凸があるのでこれを綺麗にするのは結構大変です。前回はティッシュで丁寧に拭いていったのですが、どうしても細かい部分を落としきれないので今回はシンプルに洗いました(※注意! 水洗いするのは銀色の枠とボタンのついたシリコン樹脂シートの方だけです。緑色の基板の方は濡らすと面倒なので、緑の表面をティッシュなどで丁寧に拭いてください)。
ついついシリコン樹脂のボタンの方に目が行きがちですが、じつは銀色の上部カバーのボタン穴周辺にも汚れがこびりついています。面倒ですが、穴1つずつを歯ブラシで洗っていきましょう。
注意!「決定ボタン」は別部品
洗浄や取り外しで1点注意することが。リモコン上部にある円形の方向指示ボタンの中央、決定ボタン。これはシリコン樹脂ではなく、プラスチックの別部品になっており、シリコンシートと銀色のカバーに挟まれる形で載っているだけです。とリア外しや洗浄時に行方不明になりがちなので気をつけてください。
あとは、かるくタオルなどで拭いたあと、天日で干して組み立てて完了です。このとき、もう1つ気をつけないといけないのがネジ。前述の通り爪が折れる可能性が高いので、このネジは非常に重要な部品となりますが、これまた無くしやすいもの。まずは作業場所を広く取る(これは組み立て分解作業の基本です)。それから、面倒ですが、ネジなどは小皿などに乗せて転がらないようにする。無ければメモ用紙を軽くたたむだけで下図のような紙箱を作る事が可能です。こういう手間を惜しまなければ、くだらないミスで時間を失う可能性も減りますので、細かい所まで気を抜かずに丁寧に作業しましょう(爪を折っておいて言えた口ではありませんが)。
参考にしたブログ
前回までの分解清掃は何も見ずにやったのですが、さがしてみたらいろいろと書いてくださっているブログがありました。脂の浸透について書かれていたのはこちら。参考になります。ありがとうございます。
面倒だし買い換えるという方
こんなのやってられるか!と思われる方は2,000円台で新品が買えるので買い換えもお勧めです。パナソニックのリモコンは裏面の黒い部分に型番の刻印があるので、それで検索すれば販売されているサイトが見つかるかと思います。おそらく「N2QAYB」の部分は共通で、後半の数字が違うと思いますので注意してください。あと、ここまでの写真を見てもらうとわかるかとおもいますが中古品はこういう汚れを内包している可能性があるので、私はお勧めしません(汚いです)。
Panasonic 液晶テレビ用リモコン N2QAYB000721
- メディア: エレクトロニクス