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宇宙戦艦ヤマト2202が今ひとつ自分の中で盛り上がらない

さらば宇宙戦艦ヤマト」のリメイクともいえる「宇宙戦艦ヤマト2202」がテレビで放送されているけれど、どうも盛り上がりません。自分の中で。


宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 7 [Blu-ray]

リメイク版はこの前に「宇宙戦艦ヤマト2199」が作られており、これは1話、2話を名古屋への長期出張中に映画館で視聴。感動して珍しくBlu-ray版をすべて購入しました。

続編が作られると聞き、Blu-ray等の宣伝ビジュアルにはあの加藤直之さんが2199同様に協力されるとの話もあり、予算厳しいけど買うかなぁ……と思いつつなんとなく見送り状態になっていたのです。それがこの秋からテレビで放送に*1。わくわくしながら見たのですが……あれ?なんか乗らない。気持ちが乗らない。自分にとって宇宙戦艦ヤマトは白色彗星とガトランティスが出てくるこの「さらば宇宙戦艦ヤマト」のサントラを母親が買ってきたことがすべての引き金。例のパイプオルガンの曲は大好きですし、あれはすごく染み渡るのですが……あれ?それだけ?ヤマトってパイプオルガン聞くだけのアニメだっけ?みたいな……。

ちょっとだけ自分なりに理由を考えてみました。

CMが下手なアフィリエイトサイトみたい

なんというか、販促のためのCMがくどいのです。放送時間内のCMはほとんどすべてがヤマト関連。Blu-rayなどのメディア、サントラ、ゲームと、ヤマトづくし。これが毎週流れると正直食べ飽きます。

なんというか派手なアニメ広告バナーが張りまくられたアフィリエイトサイトを見てしまったかのような感覚に陥り、あのテーマ曲すらもう「もういいわ!」ってなるようになりました。これ、多分逆効果ですよ>制作陣。

愛だの何だのが多すぎるしメインキャラクターが老害化してる

昔はよかったんです。理屈云々を説明仕切れない世界観、こうだったらいいな、なサイエンスフィクション。徐々にリアルになっているロボットアニメやSF系アニメでも、ぼんやりしている疑似科学と疑似リアリティの中で、「愛の力でぱぁーっと光って平和解決」とか「正義と友情の力が悪の力をなぎ倒す」とかあっても「まぁ、そういうものなんだろう」と思えたわけです。ですがもうさすがに40年近くたって技術も進歩し、真田さんが開発した磁力で小惑星の岩石を回転させてヤマトを守るシステムも「各岩石に磁気に反応するアンカーを打ち込んで、それぞれの位置を計算しつつ誘導、流動的な岩石シールドを形成する」なんて風に「リアルな疑似科学」で説明するようになった劇中に、テレサのメッセージとか古代進の理屈を越えた決断とかがどうもしっくりなじまないんです。

人類の存亡といろんなモノを天秤にかけて選択している地球の軍部に対して、主人公周辺のキャラクターが「友情と根性と馴れ合い」で団結しているのがどうにも気持ち悪く、行動のあれこれが見ている側にとって腑に落ちない。これが見てて非常に疲れる。まるで「昔のやり方にしがみついている老人の経営する会社を内部から眺めている」ようでつらいです。

2199で終わっておけばよかったのかも

結局、かつてのヤマトと同じように「終わりどころを見失い、制作と営業の宇宙をさまよう」というところまで踏襲しようとしているかのように見えて、ちょっと付き合ってらんないな、ってのが個人的な感想。ま、見ますけどね。パイプオルガン好きだし。

*1:ヤマトは2199も映画館上映→ディスク販売→テレビ放送の三段構えでの公開戦略を採ってます。