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シュガー・ラッシュ:オンライン(Ralph Breaks the Internet)見てきました

シュガーラッシュ オンライン(原題: Ralph Breaks the Internet)見てきました。原題が日本語タイトルと徐々に乖離していくのは日本上映される海外の映画でよくあること。気にしないようにしましょう。

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ヴァネロペステッカー!

珍しく売店でグッズを買って早速ノートパソコンに貼り付けてしまいました。下記のタイプBステッカー2枚組の片方です。

子供向け?というより一定世代の大人向け

絵柄やキャラクター全般の行動など、子供向けと思われそうなタイトルですが、実は内容は結構大人向け、というか各所にちりばめられた様々なネットネタがわかるかどうか?という点で、1作目のゲームネタと同様、80年代から90年代の大変化をくぐり抜けてきた世代の大人が一番楽しめるんじゃないかと思える内容でした。詳しくは書きませんが、そのまんまの名前で登場するネットサービスがたくさんあり、中でもeBayなどは話の中核を担う役割を果たしています。今時だと、日本でeBay使っている人はあまりいないのではないかと思いますが、Yahooオークションが出始めた頃はeBayやYahoo Auction(いわゆるヤフオク)、ビッダーズ(現: Wowma!)などいくつかのオークションサイトが乱立して競っていました。その時期を経験した人ならニヤリとする場面や雰囲気がうまく織り交ぜられています。
TwitterYouTubeなどを思わせる場面などもありますし、何より街の風景として登場する看板や様々なアイコン、色合いやデザインなど、ほんと上映を一時停止して場面ごとに元ネタを探しまくりたい衝動に駆られます。そういうところで楽しめる人は必見かと。

技術的な仕組みをわかりやすく

インターネットにつながり、メタル回線から光回線を介してネットの世界に飛び出していくシーンや、様々なネット上の場所を訪れる際の様子など、ITの世界に少し踏み込んだことのある人なら結構「あぁ、なるほど」と思える表現や描写が出てきます。そういうジャンルに詳しくない人に下手に説明しすぎないように、ある程度簡略化されたりされてはいますが、うまい表現してるなぁ、と思う場面がいくつもありました。ただ、逆に「それ、普通の人にはわからないんじゃない?」と思える場面も。1作目でもありましたが、ゲームキャラクターである主人公たちが別のゲームに乗り込んだ際に負うリスク、そのあたりの仕組み、ソフトウェア開発をする人ならすぐわかることですが、普通の人が見たらどう見るのか、興味あります。
また、ヴァネロペが抱えている、吹き替えでは「不具合」と表現されていたアレ、おそらく英語だと「glitch(グリッチ)」と表現されているのではないかと思いますが、そういうところ。「不具合」という言葉がどれくらい子供に通じるか。むしろ今なら「バグ」という言葉のほうが広まっているのでその方がわかりやすいのじゃ無いかな(でも、それだとニュアンスが違うんだよな)とか思いながら見てました。そのあたり、英語版、日本語版とも言葉の選択とか大変だったんじゃないかと思います。



ネット世界で起きるあれこれへの警告、風刺

インターネットの世界が舞台ということもあり、全体的に「良い面」と「悪い面」の両方をうまく紹介しつつ、怖いところは怖いということをしっかり表現していたのは子供向けとしても好感度大でした。考えの違いや多様性を受け入れることがこれからは必要だということがそれとなく伝わるストーリーは小学校高学年くらいの子供には是非見て欲しいと思いましたね。ネットの世界との共存はこの先を生きる子供たちには避けられない現実だと思います。そこを「完全に無視したり避けたりする」のではなく「うまく利用して共生していく」という際に必要な考え方をうまく織り交ぜたストーリーでした。
ただ、純粋に物語としてどうか、という点では1作目の突飛さが既に無くなってしまっていることから、大人が見ると少し物足りないかもしれません。そういう大人は、素直にネット黎明期世代の知識や経験と映像に埋め込まれたいろんなネタを照合しつつ楽しみましょう。

最後に

本当はもっと書きたいのですがどの辺からがネタバレになるかが難しいのでやめておきます。ただ1点、「最後まで見よう」とだけお伝えしておきます。エンドロールの色合いやデザインも非常に良くできていますし、普段の日本人の生活ではなかなか登場しづらい色使いやデザイン、絵柄なども見られます。そういうところも見所です。

シュガー・ラッシュ:オンライン(オリジナル・サウンドトラック)

シュガー・ラッシュ:オンライン(オリジナル・サウンドトラック)

映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題



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