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日常茶飯事とお仕事と

原神/フォンテーヌ「啓示の書」の不思議な本のページ

原神、Version.4で追加されたエリア「フォンテーヌ」が盛りだくさん過ぎて追い付いていないのですが、その中の世界任務「秘教と啓示の書」関連で集める「不思議な本のページ(Enigmatic Pages)」の場所と文章をまとめておきます。動画の編集が追い付いていないので、編集、公開済みのものから追記していくことにします。

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不思議な本のページ1(Enigmatic Page I)

…多くの書物を読んだところ、どうやらある古代の教団がここに残っているらしい…国家の盛衰や、文明が滅亡した後に新しい文明が生まれることを、書物では「フォルトゥナ」と呼んでいる…荒削りだけど、僕が導き出して「世界式」と名付けた計算の図式と、理論上は類似点が多いみたいだ…
…どの記録も曖昧だけれど、ある程度数量化できれば、「世界式」の計算に役立てられる…


…何度推算しても結果は同じ。これも想定内の結果だけど…古代人が描いた世界の情景とは違って、もはや新しい文明は誕生しない…システム外の「変数」を導入することを考えない限り…そんな力があれば、可能かもしれない…

不思議な本のページ1の絵

ここで「金色の劇団」(複数の名前があるらしいけど、ひとまずこう呼ぶ)が残した魔法の術式を発見した。解読した情報によると、これは「密合の契印」と呼ばれているらしい。二つの部分から構成されているはずだけど、風化の影響でそれ以上の情報が解読できない…同じ記号を水仙十字院の書庫にある文献でも見たことがある…一見複雑だけど、原理ははっきりしている…ここの記載に間違いがなければ、国境内にはまだ重要な場所が存在するはずで…他の場所でも関連する記載が見つかるはずだ…とりあえずここに記録しておこう。後で何かの役に立つだろう…

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不思議な本のページ2(Enigmatic Page II)

…巨獣エリナスによる土地と水域の汚染は浄化され、ほぼ希釈された。でもエリナス本体に対しては、大人たちもこれといった対処法がないらしく、周辺区域を封鎖しているだけだ。でも簡単にもぐり込める。巨獣の口からもぐり込むのは特別な体験で、以前読んだ物語を思い出した…


…合理的な根拠はないけれど、何らかの「意志」の存在を感じる。ジェイコブも感じたみたいだ…体内の血と肉は腐る気配がなく、徐々に硬化して、何らかの保護膜を形成しているようだ。現在は行動していないことを考えると、これはある種の自己防衛で、体内の器官を守ろうとする行為に違いない…
…こうも解釈できる。その絶え間ない生命力はーー僕の推論が間違っていないければ、つまり同じ原理でジェイコブの力を高められるということだ。現段階でジェイコブにそんなリスクを負わせる必要はない。まず自然哲学学院の資源を通じて安全な実験データを得てから、具体的な研究目標を制定すべきだ。そうするとジェイコブの言うとおり、貴重な時間を無駄にすることになるかもしれないけれど…
…なにしろエリナスの血と肉には毒性がある。万が一ジェイコブが…


…ジェイコブが帰ってきた。勇敢だけど、本当にバカだ。後のことを全く考えていない。僕たちにはもう他に頼れる人はいないのに。もし彼が…
…得られたデータはまだ完全ではないけれど、軽い拒絶反応が起きた。主な症状は嘔吐だ。でもすぐに回復し、短時間で他の症状は現れなかった。精神面も健康状態も良好だ…ジェイコブが僕を信じているからこそできた…僕たちの命には限りがあるけれど、未来のためにも、何とかして仲間を見つけ、力を得て、災いを阻止しなければ…


…アランはすでに自然哲学学院に入っている。彼の頭脳なら問題ないはずだ。前に彼からもらった懐中時計をまだ持っているけれど、お互いの時刻を合わせてみると既に大きな誤差があった。ーー学院で会う約束をした。フォンテーヌ全土から優秀な頭脳がそこに集まる。たくさんの進捗があるだろうし、援助も得られるはずだ…
…マリアンについては、彼女と会えただけで嬉しかった。みんなで沢山話をした。ほとんどは水仙十字院のことについて。でもジェイコブは泣いていた…ジェイコブのことは彼らには話していない。彼らと一緒にいたギヨタンおじさんは執律庭の人だからだ。アランとマリオンには優しそうに見えるけど、やっぱり信用出来ない。結局、こいつらが父さんと母さんを…

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不思議な本のページ3(Enigmatic Page III)

…引き続きジェイコブの力をテストする。これまでと同様、巨獣エリナスの血と肉で栄養を補給した。ジェイコブはもう慣れたようだし、心配はいらないはずだ。そういえば、前に観察した「拒絶反応」は単にジェイコブの気分が悪くなっただけかもしれない。彼の身体の調子を損なうようなことが起きなくて本当によかった…
…ジェイコブは今でも食事を摂るけど、これは単なる習慣で、生命の維持に必要なわけではない。でもーーそれでも、一緒に食事ができるのは楽しい。ふと、ジャムがエリナスの血と肉に似ていると思って、冗談を言ったところ、ジェイコブはちょっと気分が悪くなったみたいだった
…前のテストで得られた結果と比べると、また随分強くなった。もっといろんなことができるかもしれない…それなら次は「通路」を開けてみよう…


…短い時間しか持たなかったけれど、「通路」を開くことに成功した。その間、犬に似た黒い怪獣がたくさん現れた。かなり攻撃で恐ろしかったけれど、幸いこちらにはジェイコブがいる。彼はびっくりして泣いていたが、それでも泣きながら怪獣を全員やっつけていた…
…この怪物は前に砂漠を視察した時に見たのと同じだ。でも当時みたのはどれも灰色で、カチコチに堅く動かなかったから、まだ安全なほうだった…
…そいつらとエリナスを構成する性質が非常に近いことは確かだ…


…カーンルイア人の記録にも「通路」が大量に出現し、そこから姿形が犬に似た危険な魔物がたくさん湧いて出たと記されている。恐らく同じ種だろう…
…合理的に仮定すると、「通路」が繋がっている場所はこの種の怪獣で溢れかえっている。そこを取りあえず「獣域」と呼ぶなら…この猟犬たちは「獣域ハウンド」と言えるだろう…

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不思議な本のページ4(Enigmatic Page IV)

…アランの実験室に配属された…こいつはとにかく自分で解明できるものが好きだ。小説の登場人物なら、人体の仕組みを知りたくて殺人鬼になってしまうタイプの悪党かもしれない。でも彼はそう言われても特に気にしてなくて、逆に僕たちに、機械と人間の同じ点や違う点、知恵や人格を模倣することについて語ってくれた。やばいやばい、下手すると本当にそんな悪党になりかねない…


…残念だったことは、学院の人間のレベルが思っていたよりずっと低かったことだ。ここの人は外の大人たちより頭が良くて、新しい考えも受け入れてくれると思っていたのに、まったく腹立たしい。あるいは理解に苦しむといったほうがいいかもしれない。本来、これだけ膨大な資源を集めた研究機関なら優秀な人材を擁しているべきなのに…アランの助手は大したことはないし、バカだ。でも少なくとも僕たちに敵意や恐れは抱いていない…


…しばらくはこちらがほしい研究資源を掌握できないけれど、それも悪いことじゃない。ジェイコブは前から、懐中時計とかクロックワーク・マシナリーの分解や組み立てを見るのが好きだったし…アランが研究している制御可能な対消滅という方向性は確かに良い。ウーシアとプネウマの本質を明らかにできれば、大きな意義もあるはずだ。何しろフォンテーヌの地域性として、生物の体内でも観測されるエネルギーだ。しっかりと研究できれば、僕たちとカールおじさんの身体の構造の本質的な違いを理解するのにも役立つはず…


…とにかくここの人を抱き込む方法を考えないと。思考力は限られているとはいえーーこう言うのもシャクだけど、彼らは学院の外でも一定の影響力を持っているんだ。彼らの力と資源を合わせて、彼らを助けないと…あの本の力を利用して、僕たちが見たものを彼らに見せてやれる…


…根拠としては不十分だけど、ジェイコブの変化は僕に希望を与えてくれた。この変化をより多くの人に受け入れてもらえれば、将来世界の滅亡を迎えても大丈夫だ。たとえミントさえ生えてこない世界でも、僕たちは生きていける。生き延びることさえできれば、文明の火種を再び灯せる。これは次の課題だ…


…フィールドワークのために上から派遣されてきたと言っていたけど、カーターはただ僕たちを遊びに連れ出したかっただけだろう。こいつ、いつの間にかマリアンと知り合いになってるし…まあ楽しかったけど。久しぶりに彼女があんなにのびのびと笑っているのを見た。ジェイコブとアランもだ。まるで水仙十字院の頃に戻ったかのようで…もちろん僕も少しは嬉しかった。ここの遺跡をみると、この場所は「金色の劇団」と関わりがあるようだ…だとすれば、遺跡内の石像も重要な参考になるかもしれない…ボロボロの地図を見つけた。何か意味があるかも…


…ようやくかれの身体の具合を知った。アランと一緒に機械の研究に熱中している場合じゃなさそうだ。早急に究極の解決策を見つけないと。でないと、時間がない…

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不思議な本のページ5(Enigmatic Page V)

…アランが研究ですごい突破口を開いた。みんながフォンテーヌのエネルギー革新について議論している。でも学院の雰囲気は賛美よりも嫉妬のほうが多いみたいだ。僕とは関係無いけれど…それでも、彼の代わりに腹が立つ。


…頼んでいた探検家がすごい物を手に入れた。災厄の後にモンドの雪山に現れた赤い宝石で、性質的にはエリナスの血と肉に似ている(ジェイコブの検証済み)。腐敗した巨竜の死体から出てきたものだそうだ(記憶がごっちゃにならないよう、ひとまずこの宝石を「深紅の石」と名付ける)…その成分には発熱や爆発力を増強する効用があるけれど、毒素があるせいで普通の人間では受け入れられない。①ジェイコブのような新人類(ひとまずそう呼ぼう)か、②この毒素を除去できる人でない限り。でもそんな人はまだ見つかっていない…これと似たものに、璃月の炭鉱で発見された汚物がある…


…けれど研究はやっぱり壁にぶつかった。中でも最大の難題は再現性だ…でも十分な資源が得られれれば、必ず突破できる…少なくともこちらのバカは僕たちをわりと崇拝して(恐れて)いる。この間ジェイコブに手伝ってもらった手品が確かに効いたみたいだ…ちょっと哀れな気もするけど。自然哲学学院の人が信者みたいになるなんて。でも少なくとも、安心して簡単な仕事を任せられる…ひとまずあの名前で「学会」を設立して、彼らに組織と帰属感を提供しよう…


…でもカーターには意識がない。彼の血と皮膚のサンプルを取って、仕事の早い盗賊にスメールに届けてもらい、助けを求めてみよう…問題を観察しない限り問題の根は見つからない。無意味だ。何の意味も無い。伝統医学では意味が無い。他の方法を考えないと…


…ジェイコブ…ジェイコブの提案は危険だ。よく考えてみないと。


……


…カーターに全てを話し、ジェイコブに自分の力と変化を証明させた。彼にもそのリスク、歴史的な重荷、それに僕のもう一つの目的を説明した。■■を通じて人類の極限を超えたことを裏付けられる二つ目のサンプルを作り出し、そこから共通性と方法を取り出そうというものだ。カーターの科学的思考力はそう高くないので、多くの例えを使って強調した。でも彼は、僕が来る前からもう覚悟を決めていたようだ。


……


…引き続き劣化している。
…ジェイコブが上手く融合できたのは異例中の異例だったようだ。あるいは彼は、もはや彼ではないのだろうか?わからない。


……
…引き続き観察しなければ。無駄にしてはならないーー無駄にしては。でないと何かも意味がなくなてしまう。もっとたくさん素材を手に入れて逆転を試みた。どでも何の役にも立たない。でも諦めてはいけない。今でも彼は「生きている」。少なくともそういう意味ではまだまだ続けられる。無駄にはできない。


……
…しばらく保存しておく。更なる組織崩壊を食い止める。ジェイコブも今は彼を見て涙を流すことはない…でもたまにカーターは声を出すことがある。そんな時は最悪だ。発声器官と思われる場所をひとまず切除してみたが、一日から三日以内に再生される…


……
…アランと決別した。残念な結果だけど、彼を責めはしない…でも一番残念なのは、これまでの方向が無意味だと証明されたことだ。だけど何の収穫もなかったわけじゃない。間違いを知ったのは最大の収穫だ。寿命は短いから。だから試行錯誤のコストは高くつく。その点ではカーターに感謝しないと。だから必ず彼を救い出す方法を見つけないと。自分はやれると証明しないと…もう一つの収穫は学会のメンバーがさらに忠実になったことだ。僕には演技の才能があるのかな?


……
…ジェイコブと議論している間に、試してみる価値のある別の方向性を思いついた。すべての問題を解決できるかもしれない…


【内容のほとんどが雑然とした思考で解読不能

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不思議な本のページ6(Enigmatic Page VI)

…ペトリコールに行って以前の遺跡を視察できる…起源を…発見した。どうやら僕たちは人間よりも…
もし…すべてが戻って…超えるなら。反知性的、反直感だけど…原始…昔の人は成功していた…


【内容のほとんどが雑然とした思考で解読不能

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不思議な本のページ7(Enigmatic Page VII)

…また彼女に会えて嬉しい。でもここは水以外に何もなくて、心が痛む。実は前に、ジェイコブとカールおじさんと一緒にスメールに行ったときもこんな感じだった。人っ子一人いない建物は寂しい感じがするけど、同時に不朽だ…世界が滅亡したら、石造りの構造は人間の寿命よりもはるかに長い時間残っているだろう。ここも同じだ。つまりある意味では世界の滅亡の光景とも言えるだろう…院長はこうも長い間ここでこんな光景を見ていて、内心辛いはずだ。これから機会があれば彼女に会いに来よう…新しい家を建てて、彼女を迎えようか?ジェイコブも喜ぶはずだ。


…ジェイコブは前に副院長からもらった羽のアクセサリーをここに置いていった。それまで大事にしまっていたのに…結局、僕たちはこの羽を魔法の杖にして遊んだことはなかった。
…ところがここは古代にはおそらく…の施設だったことを発見した。だとすれば、役に立つ資料…台本の内容…が見つかるはずだ。


…今度また院長に会いに来よう。マリアンも彼女を訪ねてくるそうだ。会えるといいな。結局アランは今…

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不思議な本のページ8(Enigmatic Page VIII)

…剣というより鍵だ…誰にも属さず、一人の手から次の人の手へと旅をする…人は無数の人の意志を集める…必要な材料と儀式…


……


…なかなか面白い。要するに実際の効果がある呪術の一種だ。けれど効果の原因はやはり根源的な原始のもののはずで…構成要素は中の記録に基づいて「四象限円環」と「奔流の木」と書くべきであろう…根源から円環の中心に向かって流れ、円環に包まれるのは抽象的なもの…実のところパイの生地と餡に似ている。こういう例えを聞くとジェイコブは興奮するだろう。おっと、次の人にはもっと高度な例えを考えておかないと…


…古代の大契印が残された大まかな地点を視察した。記録が事実なら、封印の具体的な位置が見つかるはずで…四要素の位置も推測できるはずだ。一ヶ所見つけられれば角度やその他のあらゆる交点が算出できる…学会の人を手配していくつか可能性のある地点に視察に行かせた。品質と密度がより高い水源と導水路の痕跡を見つけられるはず…
…笑止千万だ。前文明が必死で守ってきた秘密もこの程度のものか…僕らが小さい頃からもう数え切れないほど経験してきたことだ…


…発見した石版の拓本は計算結果を裏付けられる。世界の滅亡の序幕として、海は…


…学会に対する噂や反対の声…


【内容のほとんどが雑然とした思考で解読不能

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不思議な本のページ9(Enigmatic Page IX)

…なんとか彼女を説得して建設中のゲシュタルトに一緒に行ってもらった…彼女は少し怖がっているように見えたが、すべては良くなるだろう。僕たちはもう未来を恐れる必要はない。僕は今とても強い力を持っている。ジェイコブがいて、学会の人がいて、大体どうすればいいのか分かった…最後には承諾してくれた。こうして、一番貴重なものが手に入った…劣等な変異種を除いて、フォンテーヌではもう原始のものは見られない…
…ジェイコブの設計に満足している。神秘的で儀式感の強い造りだ。彼は本当にこの方面の才能があるのかも…


……


四象限の改造は完成に近づいた。地図上の位置に従って人を割り当て…それを逆転させて剣の能力を加えれば、うまく制御できるはず…
…僕たち全フォンテーヌ人がこの道を通じて、世界からの超越を実現し、肉体と分離の束縛から抜け出せる。世界の滅亡を止められる…


…剣は手に入れた。力は尽くしたけれど…院長の調子も良くない。彼女が持ちこたえてくれることを願う…


……

…懐中時計はここに置いておこう。お別れの時が来た。僕が最初に切り離される役割になろう。そうすれば無駄な人格を取り除いて…カーターを抽出できる。彼を生き返らせる。彼には申し訳なかった…アランは僕を見直すだろう。マリアンはきっと喜ぶだろう。ジェイコブも同じだ。あいつは彼にとっても兄のような存在だから…そう、すべてがよくなる。だから、ジェイコブ、そんな顔をしないでほしい。
…さよなら。僕は水を通して自分を再認識し、水を通して生まれ変わる。自然哲学では誰も試したことのない快挙だ。もし失敗しても、将来を心配する必要はない。

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不思議な本のページ11(Enigmatic Page XI)

…原始と現在をつなぐ通路になるだろう…
…その効用を解析し、逆転させて、内面化する…
…これにより完全に掌握する…


…化学の婚礼、元素の密合…
…環状の廃墟、鏡の中の森…


リリスとジェイコブを行かせる…


【内容の大半は理解する前に完全に消えてしまう】

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不思議な本のページ12(Enigmatic Page XII)

…これまでに吸収したエージェントは三名。役に立つ技能を手に入れた…
…彼らの記憶から分かったが、フォンテーヌ廷当局はすでに結社の存在を…


……


…面白い装置だ。適切な臓器があれば意識を移植できるはず…
…装置を操る知識がある。吸収して大体分かったが、実験機の一台を除いて、すべて簡単なツリー上のロジックを通じて…
…面白い試みだが、彼が選んだ道は残念だ。ルネならキットそう思うだろう…
…ジェイコブはギヨタン兄妹と対立したくなかったから、感情が芽生えたようだ…


…もちろん断った。アラン・ギヨタンは去る時、もう取り返しがつかないようだと言った。案の定、彼は機械の方面では天才だが、他のことでは凡人にすぎない。何もかも既に取り返しがつかなくなっていることすら分かっていないからだ。彼は未来を理解できない人だ。でも僕は未来を創造する。未来には、彼と、マリアン・ギヨタンの席があるだろう。


【内容の大半は理解する前に消えてしまう】

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不思議な本のページ13(Enigmatic Page XIII)

…一緒にエリナスに行って上記の命令を実行する。時間を稼ぐ。


新しい宇宙、無垢なる静かな海で再会しよう。

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ページ6付近にある古い博物誌の抜粋

自然哲学学院の奥、上層にある不思議な本のページ6の近くにある「古い博物誌の抜粋」の記述です。

……
純水精霊はフォンテーヌの大地が育んだ美しい精霊です。慈愛に満ちたエゲリア様が最初に流した一滴の涙から誕生したという。エゲリア様は龍たちを憐れんだとも、人類を待ち受ける運命を悲しんだともいわれている。この剣について我々が知るのは、「トカゲが白骨化して泥と化し、そこからハクチョウが生まれた」というルーツ不明のメタファーのみである。
新たに生まれた純水精霊には、万物の理解という使命が与えられている。森羅万象を知り、あらゆる命を愛せよというのだ。生命の海から生まれた純水精霊は、生物に変身する能力を持つ。エゲリア様はそれによって純水精霊に生物の形を記憶させ、純水精霊もそれによって生物への憧憬を抱く。人類を十分に理解したとき、純水精霊は大地に初めての涙をこぼす。それからというもの、我々は始祖やその血統を「彼女」と呼ぶようになった。
これが純水精霊の起源である。
【小さな文字で記された文末の注釈: あなたはこのような記録に科学的価値はないと考え、純水精霊がエゲリア様やそれ以前のレムリアに先んじて誕生したという物証や記録があると指摘したうえで、『地域差に応じた形態進化の研究・モリイノシシの野外追跡調査』こそが研究の王道だと主張するかもしれない。では聞くが、あなたに自分自身の起源を追求する遊記はあるだろうか?神々が怒りのあまり雷を落とし、女神の悲しみの涙で湖ができたーーそれこそが真実だ。】


……
純水精霊の知能は上下に大きなばらつきがある。寿命の違いによる知見や見聞の差、著しい個体差がその一因であろう。中にはあまりにも愚かなために大陸の水系に関わる任務には不向きと判断され、フォンテーヌに留まり人間を癒やす役目しか果たせぬ者もいる。


……
純水精霊はその数を増やすために(繁殖や増殖、再生等の言葉を当てはめてみたが、どれもしっくりこない)、つがいになる必要はない。知識や感情を十分理解、蓄積した段階で、水神様か族長の許しを得て、所謂…「これ」を授かり、自分を分裂させて新たな純水精霊の子を生み出すのである。
「これ」ではあまりに抽象的すぎる。人類の理解しやすいように「分岐螺旋」と呼ぶことにしよう。だがその正体は誰も知らない。ある者は純粋な一滴の水だと主張する。それを授かった母体は、感情と知性でそれに薫陶を与え、命を誕生させるというのだ。またある者は、それは言葉や名前、呪文かもしれないという。それが元素の輪廻をかき乱し、純粋の体内にはない渇望を引き寄せ、新たな命を世界に呼び込むというのだ。さらにある者は、それは許しの言葉だという。同意を得た後、純粋の体内の夢と渇望に新たな名が与えられる。夢の子どもたちのように、長い年月を経てようやく一つの名を手に入れるのである。
だがこれは純水の物語である。人類はそれを知る由もない。


……
純水精霊が生まれた際には、役所に出生届を出さねばならない。エゲリア様に万が一のことがあれば(エゲリア様を貶める意図はない。ご自身にも神のご加護を残しておかれますように)、純水の族長にも種の保存が図れるようにするためだろう。だがもし更なる災厄に襲われたら、純水精霊族はどのように変わっていくのだろう?

ページ8付近にある古い日誌

自然哲学学院で不思議な本のページ8がある書棚付近で見つかる「古い日誌」の記述です。

……
…でも方向性の違いから、結局は学院長先生にアットらしい実験室を用意してもらった。それも仕方ない。だって、アランは賢すぎるから。彼が信じるのは自分だけ。他人の目や経験は信じない。自分の出した結論がそれと同じでない限りは。でも、それでいい。アランも自分のやり方で世界を良くしようとしているのだから。彼を信じよう。だってここはアンの生きる世界でもあるから…
…学院には大勢の人がいる。でもカーターお兄ちゃん以外の友だちはそんなにいない。みんな私たちを嫌ってるみたい…
…ルネが研究用にすごいものを手に入れた。どれも災禍の後に現れたものだと聞いた。一般人には危険すぎる。でも私はなんてことない。多分体質がかなり変わったんだと思う…


…ルネの役に立った!


…お見舞いに行ったとき、彼も水仙十字院の出身だと知った。でも私たちが副院長に捨てられたことは、最後まで話さなかった。彼を悲しませたくなかったから…自分がしてもらったみたいに、彼をサポートできたらそれでいい…


……
…ルネと話し合った。彼はやってみると約束してくれた。危険だから、カーターお兄ちゃんに洗いざらい話すべきだと言われた。彼の命なのだから、彼自身が判断すべきだ。でもうまくいけば、彼も私と同じように生きられる…