気がつけば父親と同じようなことを同じような年齢でやってるようなきがして。
最近、仕事で古書街に出向くことが多く、必然的に古本屋の前を通るのですが……。これが最近おもしろい。以前は、人が触った本なんて気持ち悪い、くらいの勢いで古本なんてそもそも視野外という扱いだったのですが、最近は、(本好きには叱られるかもしれませんが)読むという行為と結果さえ残れば、別に本自体がどうであっても関係ない、くらいの割り切りができるようになってきました。結果、別に人が読んだ古い本であろうと、カバーかけてざっと読めば問題無いし、安いならいいじゃない、という状態に落ち着いてきています。
そうなると、いままで読もうかどうしようか躊躇していたものが、こんなに安く買える。それに加えて、「探す」という楽しみもついて回る、という新しい世界が開けます。訪れるたびにワゴン販売の書籍は入れ替わり、先日あったモノがもう無い。そのときに「買うかどうか」で迷ったら、次にはもう遭遇できないかもしれないという小さい決断のスリル。
これはいいですね。最近、文庫本もすごく高くなったし。自分にとって電子書籍はまだ「ちょっとなー」という扱いなので、それまでの過渡期、モノとしての書籍にこだわらない時期を古本スタイルですごしてみようかと。
で、ふと思い起こすと、小学生の頃、父親が東京に定期的に仕事(といっても大学に行っていた)で行っていた帰りに、神田の古本屋で「のらくろ」全巻*1を購入してきたのを思い出しました。たぶん年齢は今の自分と同じくらい。布装ハードカバーの「のらくろ」10冊くらいが紐で縛られた状態のまま運ばれてきたのが、その内容もあわせて自分にはすごいインパクトで。
あの頃の父親も同じ感じだったのかな?どうも父親と同じようなことをやっているようで。いいんだかわるいんだか。
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*1:おそらく、講談社から1967年に発売されたもの。布装表紙のハードカバー、個別に箱入りだったと思う。