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Oracle 12cをWindows 10にインストールできない

仕事で、Oracle 12cのデータベース本体をWindows 10 Proにインストールしなければいけなかったのですが……上手くいきませんでした。おそらく原因は、既に入っていた11gのクライアントライブラリーか、その他の利用者権限に関する制限だと思います(客先PCのためフル権限はもらっていない)。とりあえず調べたことなどをメモしておきます(ダメだったことと調べたことの記録なので解決方法は書いてません。悪しからず)。

環境

下記の環境に、既にOracle DB 11gのClientがインストールされている状態です。

  • Windows 10 Pro 64bit 日本語版 / Ver. 2004
  • 物理メモリー: 8GB
  • ストレージ空き容量: 140GB

結論

11g Clientとの競合かもしれない、ということにしてあきらめました。既にはいっている11gのClientは、それはそれで利用するものなので消すわけにいかず。かといって共存させる方法を模索する程でもないので。別の環境で12cを動かせるようにする方向に切り替えてこの件は放置です。ただ、インストールに際してのエラーや調べたサイトの情報は有用だとおもうので以下に記載しておきます。

発生したエラー

setup.exe実行後、インストーラー起動後に行われるチェック処理で下図のエラーが発生しました。

f:id:frontline:20210726123105p:plain
Oracle 12cインストール時のエラー

エラーメッセージは下記のようなものです。

アクション - 現在のユーザーに、一時的な場所へのアクセスに必要な権限があることを確認してください。
追加情報:
PRVG-1901 : ノード"XXXXX"でのCVUリモート実行フレームワークディレクトリ "C:\Users\YYYYY\AppData\Local\Temp\CVU_12.2.0.1.0_YYYYY\"の設定に失敗しました

  • 原因: 指定されたノードの指定されたディレクトリの場所で、クラスタ検証ユーティリティのリモート実行フレームワークを設定しようとしましたが、CVUリモート実行フレームワークのバージョンがCVU Java検証フレームワークのバージョンと一致しなかったために失敗し、それが原因で、リモート実行を必要とする操作を完了できませんでした。付随するメッセージに失敗の詳細情報が記載されています。
  • アクション: 指定されたディレクトリが存在すること、または作成可能であることを確認し、チェックを実行しているユーザーに、このディレクトリのコンテンツを上書きするための十分な権限があることを確認します。また、付随するエラー・メッセージを確認し、対応してください。 失敗したノードのサマリー XXXXX

exectaskのバージョンはノード"XXXXX"から取得できませんでした

  • 原因: 問題の原因はありません
  • アクション: ユーザー処理はありません

exectaskのバージョンはノード"XXXXX"から取得できませんでした

  • 原因: 問題の原因はありません
  • アクション: ユーザー処理はありません

このあとはインストーラーを終了するしか方法がなくなります。

試したこと

情報参照したサイト

  • Oracle Database Release Notes (12c) https://docs.oracle.com/database/121/NTDBN/toc.htm#NTDBN213 …… 6.2.23に「INS-30131 error when installing oracle database or oracle client」として、Cドライブの管理共有と ignorePrereqオプションについて記載がありました。管理共有についてはおそらく実施されている状態。オプションについても試しましたがダメでした。
  • Windows 10で管理共有(C$など)を使う方法/TeraDas https://www.teradas.net/archives/36064/ …… 管理共有について念のため確認。実際共有設定をコンピューターの設定で見てみると「C$」という共有が出来ており、自分自身のPC上であればエクスプローラーから「\\IPアドレス\C$」でアクセスできました。ただ、各種サイトを見てみるとWindows10では管理共有はレジストリ設定から行わないと出来ないようになっている……とあります。他のPCから丸見えにするのが管理共有なのか、C$という共有が管理目的であらかじめ設定されているのが管理共有なのか。そのあたり厳密な定義と設定がよく分かりませんが、とりあえず客先PCでセキュリティ管理がされている状態で、勝手にレジストリ設定書き換えてCドライブ丸見えにするわけにはいかないので……これについては現状の「C$は有る」という状態での確認までとしておきました。
  • Microsoftコミュニティ-Oracle Databaseをインストールする際のINS-30131エラーの除去のための管理共有の有効化 https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/all/oracle/c0c898d9-ce28-4c6c-8058-eff88331cf84 …… net shareでC$が出ている状態で「管理共有出来ている」と書かれており、2018年11月09日の返信以降で「問題はそこではない」という意図の回答があります。あと、コマンドプロンプトでsetup.exe を動かす際にフルパス指定したら上手くいったという情報も2018年11月09日の回答に記載されていました。
  • Oracle Clientインストール時にエラーINS-30131/FACTOR-B http://xsh842.cocolog-nifty.com/factor_b/2015/07/oracle-clientin.html …… Oracle DB本体を入れてからClientを入れた際に同様のエラーになったという件で記載が。この場合、既に動いているOracleRemExecサービスを停止後、PC再起動してから再度試したら上手くいったとのこと。実際、このサービスは既にインストールされていました。ただ、状態が「手動」になっており、動いていなかったのでこの問題ではないとおもいます。一方で既にOracleのサービスがあるということから「なんか入れてたっけ?」となり、Oracle 11gのClientを入れていたことを思い出す切っ掛けになりました。
  • クラスタ検証ユーティリティのリファレンス https://docs.oracle.com/cd/E16338_01/rac.112/b56289/cvu.htm …… CVUとメッセージに出ていたツールの公式資料(11g版)です。Oracle RACなどのクラスター環境を構築できるシステムかどうかのチェックを行うツールらしく、使わないクラスターのチェックで弾かれるってのも納得いきませんが……。そういうルールなら仕方ないです。とりあえず参考情報。