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副鼻腔炎術後: IgG4異常、唾液腺の腫れ

この9月末で2019年の同じ頃に受けた副鼻腔炎の手術から1年が経過します。そういえば書いていなかったことがあったので書き足しておきます。ちなみに副鼻腔炎関連の話題はこちらにまとめました。

www.backyrd.net

右顎のしこり

副鼻腔炎手術のあとは隔週くらいでの通院が続いていたのですが、手術後1ヵ月くらいで、右顎の下、顎の骨の内側に指を滑らせたあたりに何かしこりがあるのに気づきました。なにかできものかとおもい2ヵ月ほど放置していたのですが、どうも表皮ではなく内側であると思われたことから、年明け、2020年1月に耳鼻咽喉科への通院時に先生に相談したところ、顎部分の超音波エコー検査を受けることになりました。その結果……

  • 唾液腺が肥大していると見える
  • IgG4(免疫グロブリンG4)という免疫の病気である可能性がある

と告げられました。まじ?免疫?

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IgG4に関する病気とは

IgG4はImmunoglobulin(免疫グロブリン)は身体の中で作られる蛋白質で、いわゆる「抗体」と呼ばれる、外から入ってくるものを迎撃するためのものだそうです。大きく5種類、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEがありその中の「G」タイプもっとも血液中に沢山あるもののうちの「G4」というタイプに異常が発生すると、体内の粘膜などに繊維性の硬化や腫れが出てくるというのがIgG4関連疾患と呼ばれる病気。その中でも唾液腺(salivary gland)に異常がでるものを、ミクリッツ病(mikulicz desease)と呼ぶそうです。他にも涙腺に発症することもあるとか。

IgG4関連疾患は様々な内臓で発症することもあるらしく、先生が言われるには唾液腺のものはそんなに心配することはないとのこと。ただ、正確に診断するにはいわゆる生検(生体検査)をする必要があと告げられました。えっ切るの?また……と、おそらくあからさまに不安げな表情をしてしまったのでしょう。それをみた先生から

「先日の副鼻腔炎手術で切除した粘膜のサンプルが取ってあるから、それで検査できないか聞いてみる」

と言われ、すぐに担当部署に電話してもらえました。結果、とりあえずそのサンプルで検査をしてもらうことになり、一旦帰宅。1ヵ月後に再診となりました。

www.nanbyou.or.jp

ミクリッツ病と診断される

1ヵ月、耳鼻咽喉科で結果を教えてもらいました。先生の口から初回の診察時以降病名は言われませんでしたが、PCのディスプレイをみると「ミクリッツ病」と書いてあったのでおそらくこれでしょう。確かに血液や手術時の粘膜サンプルからIgG4の疾患であることがハッキリした。ステロイド剤の投与で様子を見るが、悪化していくようならば切除することもありえると言われました。えっまた……(←もう入院したくない人になってしまった)。先生が言われるには、副鼻腔炎で起きていた、副鼻腔の粘膜肥大ももしかしたら免疫関連の問題が影響していたのかもしれないとのこと。

とりあえず、副鼻腔炎の事後治療と併せてステロイド剤の投与が決定。薬を貰って帰ります。また1ヵ月後に結果を見るということで、この時点で出されている薬は以下の通り。

術後の10月から飲んでいたクラリスロマイシンが消え、ステロイド剤であるプレドニン主体に切り替わりました。

ステロイド剤の効果

プレドニンを飲み始めて3日ほど。右顎のしこりに明らかな縮小が感じられました。無くなってはいないのですが、以前は成人男性の親指の先くらいあったサイズが、半分くらいになっています。3月のあたまから投薬を開始、4月中旬の診察ではそのまま経過観察。6月にプレドニンを5mg 朝2錠、7月から5mgを朝1錠と徐々に減らし、9月。再度エコー検査をおこなって肥大が消えている事が確認され、プレドニンの量を1mg 3錠まで減らすことになりました。効いてます。
ちなみにこの間、副鼻腔の方は大きな問題は起きていませんが、やはり1日に2回ほどは人差し指の先に「ぼてっ」と乗るくらいの、ゼリー状の粘液が出てくるという状態は続いています(一応耳鼻咽喉科ではその状態は報告してます)。それが正しいのかどうなのかよくは判りませんが、少なくとも今年の秋はキンモクセイの香りを鮮烈に感じることができました。

また、オマケ効果として、抗アレルギー剤としてもつかわれるプレドニンと、こちらも抗アレルギー薬のビラノアのおかげでアレグラなどのお世話にならずに済んでいるうえ、花粉症と併発していた生果物、生野菜アレルギーのうち生野菜。キャベツや生の大根などによる痒みがでなくなりました。残念ながら桃などの果物は未だにダメですが……。投薬を続けている間は効果が持続しそうです。

まとめ

というわけで、副鼻腔炎の原因はもしかしたらIgG4関連疾患も影響していたのかも、ということと、唾液腺肥大の発症から沈静化というのが2020年初頭から判明したことおよび出来事でした。まだ治療は続いていますし、副鼻腔炎手術前に発覚した成人性喘息の吸入薬投薬も続いています。今後はこんなのばかりが増えていくのだろうなという不安はありますが、手術から1年経過しましたので県民共済などの保険併用も検討しながら暮らしていきたいと思ってます。

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