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日常茶飯事とお仕事と

社外研修の取り扱い、向かい方についての持論

日経XTECHにこんな記事が挙がってます(後半は日経のアカウントが必要)。
 
tech.nikkeibp.co.jp

研修を受けられる職場、受けられない職場といった話。ここでは社外研修のことが挙げられていますが、よく聞く意見として「社外研修なんて受けても当たり外れがあるし、内容も仕事にすぐ活かせるわけじゃないから意味がない」というものがあります。

4月から新人も入ってきますし、また新人研修が始まります。ここで、そもそも社外研修って何なのだろう?というのを自分なりに整理してみます。異論反論あるかと思いますが、あくまで私見です。

研修の定義

  • そもそも研修は個人が何かを学ぶ場。
  • 組織を代表して話を聞きに行くのは研修ではない(その場合、ある程度の知識と経験が無いと失敗したり無駄になる → 若手を送り込んでも無駄)。

社外研修の意義

研修内容について知ることができるのは当然として……

  • 学び方を学ぶことができる …… 研修や講習以外でも自分で学ぶ事が出来るようになる可能性がある。
  • 教え方を学ぶ/体験できる …… 上手下手どちらであっても得るものがある。後輩への伝え方、教え方向上。失敗ケースに遭遇しても、自分が同じ事をやらないようにすることも可能。
  • 自分が知らない領域や苦手領域を認識出来る可能性がある(逆もしかり) …… 次にやるべき事や避けるべき領域が明確になる。事故率が下がる。

社外研修のあとやるべき事/やらない方がいいこと

単なる社外に交通費と時間つかって行っただけの時間にしないため、そして、むしろマイナスの効果しか出ない状況にさせないために。

  • (やるべき)自分なりに内容を振り返る。そのまま人に見せられるレベルのA4 数枚程度のまとめを書いてみる。言われたことを丸呑みするのではなく、自分の頭で消化して意味や役割などを推測して考える。この自分なりの解釈を綺麗にまとめられるようになれば、そのまま報告や共有として出せるようになる。最初は上手くいかないし失敗する。人に見せなくていいので何度もやる。仲間にシェアしたいとおもうなら、チャレンジする(強制されるのではなく自分の意思で)。
  • (やってはいけない)よほど具体的な内容(特定ツールの使い方など)でなければ、そのまま仕事に応用しようとしてはいけない。たいてい適合せず、「そもそも研修なんて不要だった」になる可能性あり。外部の事例が内部でそのまま使えるケースはレア、と思っておいた方がいい。
  • (不要)研修を受けた「若手」がその内容を1ヶ月以内くらいでプレゼンすることを強いる …… 時間の無駄。まだ教え方や学び方の初学者が、人に対して外部研修の内容をまとめられるとは思えない。単なるダイジェスト版の劣化コピーみたいなものになる可能性が高い。聞き手の時間がそのまま無駄なコストになる可能性がある上、プレゼンした人は自信喪失して以後何もやらなくなる(だったら外部研修なんていかない、発表なんてしない、となる)可能性あり。まずは自分の中で聞いたことを理解して消化するのが先。それは人によっては数ヶ月から数年かかるかも。むしろ、何度かいろんなものを見た人が、蓄積したり自分なりにかみ砕いて理解したものをシェアしたいと思える環境を作る方が有益(この雰囲気作りは中堅以上の人がやるべきこと)。

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