就職して1年はマニュアル書きが仕事でした。どうやら職場の方々には履歴書等が周知されていなかったようで、出身大学や学部も今ひとつ認識されていなかったのか、1年後に「えっ?プログラム判るの?」と言われる始末。ま、Visual Basicなんてやったこと無かったし、判るかというと微妙ではありますが、基礎的な概念は押さえてるので……ね。別に、大学でもLaTeXでの資料作成とはやってましたし、資料作成もITの世界の作業の1つという認識はあったので、別段、苦ではなかったのですが(むしろ楽でよかった)。
で、当時作成したWordの文書テンプレートは無駄にせず、熟成されたタレのようにいまだに改変しつつ利用し続けているのですが、最近はもっぱら軽量文書はMarkdownで書くことが増えてきたので、徐々に出番も無くなってくることでしょう。ま、20年も使えればWord文書も悔いは無いはず。当初はマニュアル用だったテンプレートも、いろんなバリエーションができてきて、簡易報告書や議事録用のテンプレートやショートカット設定もありますが、「なんでもExcel」の道具を使い分けない職場ではあまり出番もありません。
そんな中、職場で新人に対する議事録の書き方の教え方について議論というか意見を求める声が挙がりました。各現場からいろいろ意見が出てきていて、少し参加しかけたのですが……例によって止めました。いや、なんかもう「書くべきこと」と「定番の形」と「使うツール」の議論がごちゃごちゃに進行していたので、多分何を言っても混乱するだけ、という判断。議事録以前に議論や意見交換の仕方について学ぶべきですね。というわけでこちらに転記しておきます。元の掲示版はいろいろとカドがたつので、いったん書きましたが消しました(笑)
以下少し整形して転記。
書きかけてやめた内容
正直、ベテランは好きにしていいとおもいます。むしろ慣れた書式や方式があるなら、それを現場で教えて欲しいところ(そういうのをOJTと言うのでは無いかと思うのですが、なんというか、現場は何も教えようとしない感じ)。ということで新人向けのアドバイスとしては以下のような感じ。ツールなんざなんでもいいので、とにかく
- 決まったこと
- 決まらなかったこと(←案外大事。次回の打ち合わせで主導権とれる
- やること
- やらないこと(←これも大事。揉めます
が記録できてりゃそれでOKです。とりあえず自分や内部向けに記録をとれるようになっておいてください。まずは「作業チェックリスト」になり得るものを残す、が最初の一歩かと。元ネタさえあれば清書はどうとでもなります。ツールや書式の出番はそこからです。内容が無ければ書式がそろっていても意味がありません。
それから、字ぃ書けるようにしておいてください。なんだかんだでホワイトボードにささっとまとめたり図示したりする能力が問われる場面は絶対出てきます。それがそのままスマホ写真で議事録になることもあります。
PCがいつでもあると思わないでください。混迷した現場では打ち合わせや議論は突発で始まります。誰が書く?とか小学生みたいな書記の押し付け合いで時間を費やしたあげく、読めない字で殴り書きとか無駄な時間以外の何物でも無いので、最低限の字は書けるようにしておきましょう。

- 作者:榊巻 亮
- 発売日: 2015/12/11
- メディア: 単行本