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日常茶飯事とお仕事と

今時の小学校でのネットに関する注意喚起

我々が小学生の頃に無かったものの筆頭、それはインターネットにつながる環境や機器です。もう種類を特定することも難しいくらい様々なものがインターネットにつながり、また、機械はどんどん持ち運べるサイズに小さくなり、かつては「家でしか」「機械を持っている友人宅でしか」遊ばなかったものや、大学や企業にしかなかったものが一般家庭に入り込んでいます。

で、当然のことながら、利便性の向上にあわせて犯罪やトラブルも増えるわけで。

そんな中、やはり学校でもまだコンピューターを使った授業などがないにしても、注意を促す必要が出てきます。で、昨年子供経由で配布された学校の注意喚起資料。こんな感じです。

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ネットトラブル防止の注意喚起資料(小学校)

いいですね。漠然とした「ネットは危ない」では、結局親がそういうことを具体的に認識できないといくら注意しても伝わりません。なので、よくあるサービスについての利用規約から「そもそも小学生は対象外」ということを述べています。これなら、いじめや喧嘩、盗難などのように責任の所在等がややこしくなることなく、「監督すべき親がきちんとしていなかった」ということにもできますし(実際学校はそんなところまで立ち入れませんから)。

多分、意外に思われるのはYouTubeでしょうね。利用は基本的に成人を想定しているということ。そうでない場合は親や後見人が責任を持つこと、ということなので、子供が勝手に見て云々は本来「規約違反」なわけですね。

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本来こんなのは親の責任であり仕事だと思うのです。とはいっても情報リテラシーどころか基本的な法律や責任、権利などの知識もあやふやな人が多いなか、いかに子供が何かの被害にあったり加害者にならないようにするかということを、広く注意できるのは学校、仕方がないこととはいえ、先生もたいへんだなぁとおもいます。親のおそらく大半は、自分の子供が一体なにで遊んでいるのか、ゲーム機のゲームやカードゲームのようなものまで、何も認識していなかったり、自分が興味ないという理由で関心を持たなかったりしています。結果、本来は子供が見るべきではない残酷なコンテンツや、エロティックなコンテンツに触れてしまうのですが……。やはり自分の子供が一体何をしているのか、何に興味を持っているのかということは、仮に親の趣味嗜好と合わなかったとしても、把握しておくべきだと思います。親の責任として。

で、注意喚起資料の末尾にちょっと面白いことが書いてありました。

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ネットトラブル防止の注意喚起、末尾の文

これ。「インターネットを使うときに必要なのは『考える力』『がまんする力』『思いやる力』『悲しませない力』の4つの力」……っていつからインターネットはそんなエモーショナルな「洗練された精神だけが触れられる至宝」みたいなものになっていたのでしょうか(笑)。いや、言いたいことはわかりますが、それ、インターネットじゃなくて「インターネットを通してほかの人と交流する際に必要な心構え」ですので、インターネットは単なるネットワークなので……ってあたり。本来はちょっと違うのですが、まぁ、リテラシーのない親に伝えるにはこのくらいにしないとということからも仕方ないのでしょうね。

ちょっと私は最近インターネットを使うときに我慢する力が足りていなくて、とあるゲームに浸っていますが、考える力はフル活用してますよ。

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