下記の続きです。
www.backyrd.net
2013年にセットアップして、2018年にHDDを修復USBから復元し、さらにそれをSSD へという流れの続き。クローン完了後からの顚末です。結論を先に言うと「諦めてまた修復USBから復元」で全部アプリ等もインストールし直しました。
いろんなブログ等を当たってみる
自宅には別のノートパソコンがあるので、そちらで様々なブログ等を検索。上がってくるのは
diskpartでBCD (Boot Configuration Data)と呼ばれるファイルのあるドライブを特定し、そこでBCD ファイルの修復を行う
bootrecコマンドを「/RebuildBCD」で実行してBCD ファイルを再構成する
bcdbootコマンドに「システムドライブとフォルダ、/l ja-JP、/s BCD のあるドライブ、/f UEFI 」を指定してBCD ファイルを再構成する
bcdeditコマンドでBCD ファイルを編集、修正する
あたりですね。いろいろ試行錯誤する時間があまりないので、十分な理解とか下調べ無しに片っ端からやってみたのが良いのか悪いのか。結論からいうとどれもダメでした。手はあるのかもしれませんが、知識不足でした。
あらかじめWindows が生きてるうちに作っておいた修復用のUSBメモリ ーからWindows のセットアップツールを起動。そこから「トラブルシューティング 」「コマンドプロンプト 」を選ぶと表示されるプロンプトで作業を行います。基本はコマンドでの操作になります。このあたりはちょっとハードウェアよりの話にも普段から触れておかないと抵抗感があるかもしれないですね。
とりあえず、そうして起動したコマンドプロンプト で
diskpart
というコマンドを実行。そうするとdiskpartというツールが起動して命令待ちになるので、そこでさらに
list volume
という命令でディスクのボリューム(ドライブ)構成を確認します。
diskpartで表示されるボリューム一覧に「ブート」の印がない これが起動しないSSD のドライブ構成です。ドライブ番号はEseUS Todo Backupのクローン実行時に出ていたAとかBではなく、既存のHDD(2TBで接続しっぱなしにしている、問題の無いデータ用ディスク。DATAと銘打たれている)がCドライブ、今回作ったSSD がDから始まるドライブ名になっています。ここで、本来であれば右端に、Windows が入った起動用ドライブの場合は「ブート」という文字が出てくるはずなのですが、出ていませんね。これがそもそもの原因のようです。要するにデータは揃っているのだけれど、PCにとって「で、どれから始めれば良いの?」というのが判らない状態。
ちなみに、いろいろやってWindows が動くようになった状態の同じ画面がこちらです。
本来はこのように「ブート」が表示される Volume 4、Cドライブに「ブート」と書かれています。おそらく「そういうフラグを設定すりゃいいだけ」だとおもってたかをくくっていたのですが、結果から言うと上手くいきませんでした。
BCD ファイルを特定する
とりあえず、とあるブログにあった方法でBCD ファイルを再構成してみる、というのを試してみることにしました。BCD ファイルは、FAT32 でフォーマットされ、ドライブ名(CとかDとか)が割り当てられていないところにあるそうです。下図の場合「Volume 8」がそれに相当します。
BCD ファイルのあるボリュームを特定するBCD ファイルをこのあと削除して再構成するには、コマンドプロンプト でその場所に行かなければなりませんが、そのためにはドライブ名が必要です。diskpartから「list volume」で上記画面を出したあと、仮のドライブ名を割り当てて手作業で作業可能にします。
select volume 8
これでボリューム8を選択状態にしたあと
assign letter b
これで、選択したボリュームがBドライブになります。あらためてlist volumeコマンドで一覧表示したものがこちら(……改めて見ると、変更したところに「*」がついてますが……なんだこれ……)。
FAT32 の無名ドライブをBにする
bootrecでBCD を再構築してみる
まず、exitと入力して一旦diskpartを終わらせます。そこからコマンドプロンプト でBドライブに移動し、「\EFI \Microsoft \Boot」フォルダーに移動。そしてBCD というファイルが存在していることを確認してから削除かリネームで退避。次に
bootrec /RebuildBCD
このコマンドを入れると、各ボリュームをツールが自動的にしらべてWindows のシステムドライブを特定、列挙してくれるのでどれをシステムドライブと見なすかを選択します。ここでは1個だけが見つかるのですが……
bootrec /rebuildBCD を実施するも「要求されたシステムデバイス が見つかりません」 「要求されたシステムデバイス が見つかりません」とのエラーが出て失敗。念のため再起動してみてもやはり起動せず。
bityl.co
BCDBootでブートファイルを再構成する
Microsoft のフォーラムで提示されていた方法です。同じくUSBから起動した環境のコマンドプロンプト で下記のコマンドを入力しました。
bcdboot e:\Windows /l ja-JP /s b:
ここでコマンドのうしろに書いてあるパスは、diskpartで調べられるドライブ名でWindows のシステムフォルダーがあるパスを示します。次の「/L(エルです)」はロケール 。日本なのでja-JP。次の「/s」では、同じくdiskpartで確認できるBCD ファイルがあるドライブを指定します。ここで指定できるように、先ほどのbootrecの場合と同様に適当なドライブ名をassignしてそれを指定すれば良いようです。で、実行した結果は
bcdbootの実行結果は一見上手くいったようですが 「ブートファイルは正常に作成されました。」と出るのですが、再起動してみると……だめです。ディスクの初期化がGPTの場合には、さらにオプションとして「/f UEFI 」を付けると良いようですが、これもダメでした。同じように「正常に作成されました。」という結果になるも、起動はしません。
docs.microsoft.com
bcdeditでBCD 設定を編集する
他にもbcdeditというコマンドで設定を変えられるという話が各所にあったので試してみたのですが……
ブート構成のデータ ストアを開けませんでした。要求されたシステム デバイス が見つかりませんでした。
というエラーでそもそもツールの起動すらできませんでした。
www.atmarkit.co.jp
結局Windows を修復セットアップしなおす
きちんと調べて、きちんと対処するか、または改めてクローンをシステムクローンとしてやりなおす、または、物理的なクローン装置で複製するといった方法を採っていれば上手くいっていたのかもしれませんが、いかんせん、時間があまりありません。また、ディスク自体非常に怪しい動きをしていたので、あまり長引かせるとHDD自体が破損していく可能性があります。なのでもうここは残りの時間も勘案して「USBメモリ ーに入っている修復データでWindows 10を入れ直す」を選択することにしました。
またアプリとか全部入れ直しになるのが非常に面倒ではありますが、ここまでやって上手くいかない「怪しいWindows 」を使い続けるよりはマシ。ということで。
USBメモリ ーから起動すると修復セットアップのメニューがあるので、SSD を接続した状態で実行。ここで1点大失敗というか(結果的に問題無かったけれど)心配になったのが、もう1つ、無事なハードディスクを接続したまま修復を実行してしまったことです。USBからの起動で行う修復セットアップ、実行を選択すると実施確認の後すぐにセットアップが始まりました。ここで思ったこと……「SSD とHDDどっちにインストールするか聞かれなかった」です。その時点でのディスク構成は、既に古いHDDは外したものの
前から使っていた無事な2TBのHDD(今回の作業にあたりデータなどを退避している)
新しく購入してクローンするも起動しない4TBのSSD
という構成。これで修復セットアップがどっちにインストールしてくれるのか。停止!?と思いましたが既に初期化していますという表示になっているため、下手に手をいれたらSSD も壊れるかもしれません。運を天に任せて待つしかありませんでした。
インストールは30分弱で完了しました。速い!?(ということはSSD に入った?)かと思いましたが油断は出来ません。コルタナが起動して初期設定の案内をされ、Microsoft アカウントでログイン設定を行い、さて、デスクトップが表示された……というところでWindows エクスプローラ ーを確認。よかった無事でした。SSD にWindows がインストールされ、古いドライブは残っています。
なお、ライセンス認証は不要でした。修復ディスクに入っている情報で完了したのか、ログインに使ったマイクロソフト アカウントに紐付いていたのか判りませんが。このあたりもボンヤリしています。
まとめ:原因は分からない
もっと時間があればいろいろ試してみるところなのですが、もうかつてのような時間は無いので。出来る事で前に進むしかありません(Windows システムディスクのクローン方法を調べるのが目的ではなく、壊れそうなHDDから使えるデータをひきぬいて新しい環境に移すのが目的なので)。ということで、原因はよく分かりませんが起動がすごく速いPCが出来上がりました。
ただ、修復用のUSB、いつ作ったものか忘れてしまったのですが、これがパーティション 構成なども全部含めて修復するらしく、2世代前のディスク構成でセットアップされました。なので、
そもそもディスクがGPTではなくMBR で初期化されている(そのためか、1.7TBほどが未割り当てで空いてしまっている)
システムパーティション のうしろにWindows RE回復環境ができていて、そのうしろの空き領域とシステム領域をマージできない……(4TBあるのに2TBでぶつ切れになる)
等などちょっとアレな構成になってしまいましたが。そのあたりについては別途記載しようとおもいます。とりあえず「クローンは一筋縄では行かないのかも」というのが自分的な今回の教訓でした。