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日常茶飯事とお仕事と

GitLabからクローンしようとして認証失敗する場合の対応例

開発作業で使っているGitLabのリポジトリーから、そのプロジェクトでは使ってなかったPCへクローンでソースを持ってこようとしたのですが……

現象

コマンドラインからクローンしようとすると

git clone https://gitlab.com/XXXXX-products/YYYYY/ZZZZZZZZ.git
Cloning into 'XXXXX'...
remote: HTTP Basic: Access denied
fatal: Authentication failed for 'https://gitlab.com/XXXXX-products/YYYYY/ZZZZZZZZ.git/'

みたいなエラーで蹴られました。ちなみにコマンドプロンプトからコマンドでの実行。また、同じことをVisual Studio 2017から実行しようとした場合も

Remote: HTTP Basic: Access denied
リモート リポジトリの複製を作成中にエラーが発生しました: Git failed with a fatal error.
Authentication failed for 'https://gitlab.com/XXXXX-products/YYYYY/ZZZZZZZZ.git/'

というエラーがでて失敗。ちなみに、仕事用とは別のプライベート用アカウントでGitLabは利用していて、そのPCからはそちらのリポジトリで自宅でも使う個人的な資料(休暇の取得記録やら、勤務時間やらの情報、お試しで作ったサンプルソースなどの情報)をやりとりしていたので、そもそもGitが動かないPCではありません。

解決策

Windows自体が保持している認証情報がプライベートなアカウントの情報を自動入力しようとして失敗していたようです。Windowsキーを押してから、そのまま「マネージャー」と打ち込むと出てくる候補から認証マネージャー(または、資格情報マネージャーかもしれない)を開き、Windowsが保持しているGitLabのアカウント情報を削除。保持されていたのはプライベート用のアカウントだけで、仕事用アカウントは保持されていませんでした。なので「GitLabのアカウント……これね!?」とWindowsが勝手にプライベートのアカウントを入力してエラーになっていたのではないかと推測。

その後、改めてCloneを実行してみると、認証情報を問い合わせるダイアログが表示されて無事接続できました。

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ネットの情報

ちなみにこの方法はstackoverflowでも出ていたのですが、認証マネージャーが英語版Windowsでは「Credential Manager」となっていて、Credentialと打ち込んでも候補が出てこないというところで引っかかって諦めていました。情けない。

stackoverflow.com

質問に対する回答のうち、mproさんが答えている内容です。

これですが、おそらくBharti Ladumorさんが答えている「git config --system --unset credential.helper」というコマンドで対応するのも同じことなのでは無いかと思います。自分のところではこの方法はうまく働きませんでしたが、多分認証時に認証情報入力を支援する機能を使うか、使わないかの設定なのではないかと……。

というわけで参考まで。

ネガティブな理由で動かない、動かさない、を推し進めたい

※あくまで自分用の考えメモです。思いつきで15分ほどで書き綴ってますので細かいところの整合性や破綻はご容赦を。

自分や自分が所属する集団(家族、会社など)が何かしらの方向や指示を決める際に、ネガティブな理由や動機で方向性を決める、これって即効性はあるのですが、結構長期的に見ると良くない方向や、思惑と違う方向にずれていくことが多いように思います。

twitterで見かけた発言

今朝、twitterで見かけたこのツイートで改めて思いました。

株式会社アクシア、たしか昨年秋か年末くらいに残業を大幅になくすための経緯を紹介されていたと思います。一筋縄ではいかなかったというところ、経営者側も社員側もそれなりの覚悟がないと実現しないけれど、長期的にはメリットがあるという話だったかと思いますが……。

高能力者を抱えるメリット

高能力者というと語弊があるかもしれませんが、面倒なのでこれでいきますね……。

この「転職すらできないような社員を抱えることが果たして幸せなのか?」について少し考えてみます。社員を、転職できないようにして踏みとどまらせるのと、転職できるほどのポテンシャルはあるけれど、敢えてココを選ぶ、ということで踏みとどまってもらうのと、どちらがプラスな成果を出し続けられるかと言えば当然後者です。

低能力者の集団が、その他の高い能力者の集団に打ち勝ったり、他の集団よりも抜きん出た成果を出し続けるには人海戦術や力業での強行突破に賭けるしかありません。結果、何がおきるかというとブラックな労働環境や、環境に打ち負けて疲弊した社員や社員同士の衝突による自壊です。もちろん組織が大きくなる過程ではそういう場面や時期もあるかもしれませんが、その状態を常態化させてしまうかどうか、ですね。組織の外周でボロボロと兵士が斃れて行きながらもズルズル進む、という形でも組織は成り立つかもしれませんが、少なくとも構成要素たる社員は満足しません。これがいわゆるブラック企業です。

一方で高能力者が多ければ、そもそものパフォーマンスが高いので成果が出るのはもちろん、おまけ効果として

  • 低かったり中途半端な能力の人を引き上げたり、自分たちもできるかも?という心理状態に持って行ける(これは実際自分が高校や大学で経験しました。優秀な友人は周囲の人間を引き上げたり、引き上げられたかのような錯覚に陥らせて能力を引き出します)。
  • 優秀な人の周りには優秀な人が集まってくるので、結果的に高能力者が多い状態をキープできる。

なんてことが起きます。自浄効果というか、自律的な成長や浄化作用が働く可能性が高いと考えます。この状態をキープできれば、高いステージで進み続けられるのではないでしょうか。

いや、もちろん正論でしかありませんし世の中そんな「浄化されたピカピカした組織」ばかりではありませんけどね。でも極論だとはいえ、目指したい理想像としてはそういうのをもっておいても良いと思います。

何が難しいのか

では、なんでみんなそうしないのか。結局「優秀な人を引きとどめておくための策」が無かったり、「そういう策を練ることに力を注がない」「優秀な人をつなぎ止めることの有用性を理解していない」ことが原因かと考えます。給料と働く場さえ与えておけば優秀な人が来る、なんてことは実際のところありません。優秀な人がそうあるべく日々努力するのと同様に、優秀な人を束ねる組織はそれ自体が優秀な人たちを惹きつけられ続けるよう、努力しなければなりません。それは別に経営者個人が技術を磨けとか、有名人になれとか、ただただ高い給料を出し続けろとかそういうことではなく、優秀な人たちが働き続けやすい「場」を用意すること、それにつきると思います。その場は別に「飲み物がいつでも飲める」とか「PCの性能がいい」なんてものだけではなく、いろんな要素が絡み合ってできる複合的なものなので一概に正解があるわけではありません。
何よりまず「優秀な人が何かしら満足する場を用意する」、そこじゃないかと……。

具体的な施策についてはここでは触れませんが、少なくとも、「よそから引き抜かれかねないような社員を抱える、つなぎ止めることのメリット」や「転職すらできない社員だけで回していくデメリット」を経営側が理解するところから始めないと駄目なんじゃないですかね……。

話を戻す:偉い人たちの反論は大抵「ネガティブな理由」

こういう提案や話をすると大抵出てくる反論が「そういう人を優遇すると古参の社員が追い抜かれて拗ねて悪影響が出る」とか「みんながそういう人に成れる訳じゃ無く、不公平」「どうせ出て行く人にコストを払いたくない」とかって話。そこが冒頭に書いた「ネガティブ理由で行動を決めちゃう人の発想」です。「~にならないように、~する」「~になるので、~しない」という発想の人は、ここでネガティブ動機で行動を決めます。そうじゃない。そうじゃなくて「~になるように、~してみる」という発想で次のアクションを決める。そこです。メリットではなくデメリットだけを決定材料にしてません?

ポジティブな動機は自動的な学びを生む

今までやっていなかったことをやろうとすると、どうしても壁にぶつかります。それは純粋にスキルや知識の話だったり、コストだったり、もうすでに年齢が高くてとても時間が無い、だったりいろんな理由があります。ネガティブ動機で動くと、こういう壁に当たった時に同じように「壁にあたらないようにしよう」という決定を下し、壁を乗り越えずに別の道を模索します。
ですが、元々の動機がポジティブなものであれば、壁は乗り越えるべくしてそこにあるわけで、大目標である何かを目指すために「壁をよけて前にすすむ」「壁を乗り越える方策を考える」といった、前に進むための次のアクションが出てきます。これがポジティブな人たちの原動力かと考えます。

こういう「次に採るべきアクションが次々とわいてくる」は、自動的に学びを経験することになります。できる人たちはこうやって、「勉強する」という作業ではなく「~をするために学ぶ、知る、身につける」ということを日常的に自然にやっています。

そして、そういう人を目の前にして見続けると、周囲の人間はどんどん感化されていきます。もちろんついて行けない人も出てくるでしょうし、脱落者や方向性の違いから抜けていく人も出てくるでしょう。ですが、会社って別にすべての人を救済するわけにやっているわけではないですから、そういう人には抜けてもらって、別のコースで道を見いだしてもらえばいいわけです。

ということで、やはりポジティブな理由で行動を決める、全部が全部そうではなくても、なるべくそうしようとしてみる、ってのは結構良い結果を生むのでは無いかと考えます。

家庭や教育の現場でも一緒です

これは子供に対する指示や指導でも同じです。すでにいろんな教育書などでも言われていることですが、否定で指示するのではなく、どうすれば良かったかを提示する、これだけで大分相手の様子が変わります。まず、相手が言うことを聞いてくれるようになります。

人によっては「安易に答えを提示することは教育にならない」という人もいます。いわゆる自立型の教育が重要という考え方。これはこれで間違いではないのですが、大前提として「相手が一定のレベルに到達している」という条件がつきます。これ無しに自立を押しつけても相手は立てません。まだ歩けない1歳児に「立て!立て!」と怒鳴り続けているようなものです。それは無理です。

仕事にしても子供への教育にしても、まだ相手が未熟であれば「駄目だ!それはするな!」ではなく「こうすれば良かったと思うよ」「次はこうしてみたら?」という提案型の指示を出すだけで、聞き手の表情が変わります。もしそれでも足りなければ、その指示を出した根拠、その先にあるゴールを少し見せます。「こうすれば、こうなるよ。だからこうしてみたらいいと思うよ」。その先の自立フェイズになれば、次は相手の行動を評価して、正解にはきちんと肯定の言葉を掛けてあげれば、自分で「何をやったらうまくいったか」を学ぶようになっていきます。これで相手の理解がぐんと伸びる瞬間を実際に見てみると、教える側としても止められなくなりますよ。

というわけで

人への指示であれ、会社の方針であれ、自分の行動指針であれ何でもいいので、ポジティブ理由による行動を少しずつ織り交ぜていくことで何かが変わるのでは無いでしょうか、という話でした。

ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく

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実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス (PHP新書)

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シュガー・ラッシュ:オンライン(Ralph Breaks the Internet)見てきました

シュガーラッシュ オンライン(原題: Ralph Breaks the Internet)見てきました。原題が日本語タイトルと徐々に乖離していくのは日本上映される海外の映画でよくあること。気にしないようにしましょう。

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ヴァネロペステッカー!

珍しく売店でグッズを買って早速ノートパソコンに貼り付けてしまいました。下記のタイプBステッカー2枚組の片方です。

子供向け?というより一定世代の大人向け

絵柄やキャラクター全般の行動など、子供向けと思われそうなタイトルですが、実は内容は結構大人向け、というか各所にちりばめられた様々なネットネタがわかるかどうか?という点で、1作目のゲームネタと同様、80年代から90年代の大変化をくぐり抜けてきた世代の大人が一番楽しめるんじゃないかと思える内容でした。詳しくは書きませんが、そのまんまの名前で登場するネットサービスがたくさんあり、中でもeBayなどは話の中核を担う役割を果たしています。今時だと、日本でeBay使っている人はあまりいないのではないかと思いますが、Yahooオークションが出始めた頃はeBayやYahoo Auction(いわゆるヤフオク)、ビッダーズ(現: Wowma!)などいくつかのオークションサイトが乱立して競っていました。その時期を経験した人ならニヤリとする場面や雰囲気がうまく織り交ぜられています。
TwitterYouTubeなどを思わせる場面などもありますし、何より街の風景として登場する看板や様々なアイコン、色合いやデザインなど、ほんと上映を一時停止して場面ごとに元ネタを探しまくりたい衝動に駆られます。そういうところで楽しめる人は必見かと。

技術的な仕組みをわかりやすく

インターネットにつながり、メタル回線から光回線を介してネットの世界に飛び出していくシーンや、様々なネット上の場所を訪れる際の様子など、ITの世界に少し踏み込んだことのある人なら結構「あぁ、なるほど」と思える表現や描写が出てきます。そういうジャンルに詳しくない人に下手に説明しすぎないように、ある程度簡略化されたりされてはいますが、うまい表現してるなぁ、と思う場面がいくつもありました。ただ、逆に「それ、普通の人にはわからないんじゃない?」と思える場面も。1作目でもありましたが、ゲームキャラクターである主人公たちが別のゲームに乗り込んだ際に負うリスク、そのあたりの仕組み、ソフトウェア開発をする人ならすぐわかることですが、普通の人が見たらどう見るのか、興味あります。
また、ヴァネロペが抱えている、吹き替えでは「不具合」と表現されていたアレ、おそらく英語だと「glitch(グリッチ)」と表現されているのではないかと思いますが、そういうところ。「不具合」という言葉がどれくらい子供に通じるか。むしろ今なら「バグ」という言葉のほうが広まっているのでその方がわかりやすいのじゃ無いかな(でも、それだとニュアンスが違うんだよな)とか思いながら見てました。そのあたり、英語版、日本語版とも言葉の選択とか大変だったんじゃないかと思います。



ネット世界で起きるあれこれへの警告、風刺

インターネットの世界が舞台ということもあり、全体的に「良い面」と「悪い面」の両方をうまく紹介しつつ、怖いところは怖いということをしっかり表現していたのは子供向けとしても好感度大でした。考えの違いや多様性を受け入れることがこれからは必要だということがそれとなく伝わるストーリーは小学校高学年くらいの子供には是非見て欲しいと思いましたね。ネットの世界との共存はこの先を生きる子供たちには避けられない現実だと思います。そこを「完全に無視したり避けたりする」のではなく「うまく利用して共生していく」という際に必要な考え方をうまく織り交ぜたストーリーでした。
ただ、純粋に物語としてどうか、という点では1作目の突飛さが既に無くなってしまっていることから、大人が見ると少し物足りないかもしれません。そういう大人は、素直にネット黎明期世代の知識や経験と映像に埋め込まれたいろんなネタを照合しつつ楽しみましょう。

最後に

本当はもっと書きたいのですがどの辺からがネタバレになるかが難しいのでやめておきます。ただ1点、「最後まで見よう」とだけお伝えしておきます。エンドロールの色合いやデザインも非常に良くできていますし、普段の日本人の生活ではなかなか登場しづらい色使いやデザイン、絵柄なども見られます。そういうところも見所です。

シュガー・ラッシュ:オンライン(オリジナル・サウンドトラック)

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映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題



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