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TMPGEnc Video Mastering Works 5とQSV

IntelのCPUが持つビデオ処理の高速化機能「QSV」ですが、プライマリのディスプレイ出力がオンボードGPU経由の出力じゃなくても、TMPGEnc Video Mastering Works 5ではそのまま利用可能なんですね……。

Mastering WorksとQSV

下記の過去のエントリで、QSVは基本的にはオンボードのビデオ出力を利用していなければ有効にならない、と書いていました。

www.backyrd.net

ですが、実際のところ、TMPGEnc Video Mastering Works 5や、CyberlinkのMedia Espressoなどを使うと、GeForceなどのビデオカードを挿してそちらの出力を主に利用していても、エンコード処理でQSV(TMPGEncの場合は、Intel Media SDK)を利用可能なようです。

まだいろいろ試した訳ではありませんが、現状、以下の構成と設定でエンコード時間を劇的に短縮することに成功しています(1時間半程度→10分)。

いやぁ……フィルターとかなしでインターレース解除だけとはいえ、10分ですよ10分。Media Espressoが増設ビデオカード出力でもQSV利用可能なのは知っていましたが、Video Mastering Worksも対応していたとは。もっと早く購入すれば良かった(時間と電気代の節約になる)。

しかし1つ(だけど最大の)問題が

画質です。

QSV、Intel Media SDKエンコーダーに使った場合、1パスの出力しかできません。また、細かい画質設定も今ひとつ。結局、ビットレートを上げてファイルサイズを大きくするしかないようで。その点、x264とかできめ細かく時間をかけてエンコードした方が画質は綺麗なんですね*1

しかし、今の時点で動画をエンコードする理由が

  • テレビを見ている時間が取りづらい
  • あとで借りるのはめんどくさい
  • 買うのは費用面で無理
  • でも集めて残したい

というものである以上、「綺麗に」という条件は優先事項ではないはず。そこのところはトレードオフで落とす必要があるのかもしれません。目的を明確にして、まずは自分が求めるモノをきっちり押さえるようにします。


*1:Intel Media SDKを使って30分番組を400MB以下のMP4にしようとすると、ちょっと見てられないレベルのノイズが乗るぐらいの品質しかできませんでした…。同じビットレートでもx264であれば、エンコード時間は30分~40分と3倍になりますが、1パスでもそこそこ綺麗に仕上がります。